奇面館の殺人


奇面館の殺人 (講談社ノベルス)

奇面館の殺人 (講談社ノベルス)


 綾辻行人の長編推理小説館シリーズ9作目。
 吹雪の山荘における顔なし死体。本来なら身元判明が容易なはずの、クローズドサークルの状況下で、なぜ死体の首と指は切断されたのか。仮面の館で、仮面をすることの意味とは。
 転がる死体は1個だけと館シリーズにしてはシンプルですが、細部まできっちりと組みあがったパズラーです。
 舞台設定にかなりページを割いているため、420ページある作品の250ページくらいまで読んでも、まだ序盤という感じなのですが、終盤の謎解きはさすがの一言。