怪盗クイーン、仮面舞踏会にて

 はやみねかおるの児童向けミステリー。「ピラミッドキャップの謎 前編」となっています。
 青い鳥文庫では、異例の450ページ強の長さ。でも、仮面舞踏会が始まるのは、300ページを過ぎてからです。あまりバランスが良いとは言えません。
 超人的な怪盗クイーンと、師匠の怪盗皇帝、探偵卿たちと、謎の組織ホテルベルリンの、4つ巴の戦いが描かれるのですが、それぞれの背景を描くのにページを使いすぎて、肝心の戦いの場面が、実に中途半端で、なんの決着も付きません。
 消化不良で、これで後編に続くと言われても、あまり期待ができません。