天外消失

 ミステリーアンソロジー。全14編。
 名作、異色作を集めたことで、ミステリー読みには良く知られた伝説のアンソロジー『37の短編』から、入手が困難な14編を収録したもの。
 『37の短編』が出版されたのが1972年ですから、昔の作品が多く、経歴の分かっている作者は全て故人なのですが、現代にも通用する、ひねりの効いたバラエティ豊かな作品が集められています。収録作のうち、『天外消失』『女か虎か』『最後で最高の密室』は既読でした。
 ターザンものあり、メタフィクションあり、ホームズのSFパロディあり、フーダニットあり。
 個人的に好きなのは、ファンタジックで、ひねくれた設定の正統派フーダニット、『探偵作家は天国へ行ける』です。


天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819)

天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819)