まんがライフオリジナル2014年7月号
まんがライフオリジナル2014年7月号の感想
『だから美代子です』 むんこ
「網戸と縁側」 3コマ目の幸福な風景。
『野村24時』 板倉梓
イベントのつるべ打ちに、斉藤さんの頭の処理能力がオーバー。今は辛さを感じなくても、じわじわと傷口が痛みそう。柱のコメントがあたたかい。
『ばつ×いち』 おーはしるい
「シフトチェンジ」 血文字のXが『ゼノギアス』っぽいです。
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『けんもほろろ』 ハトポポコ
テーマは「理由」。今回、漫画の内容からテーマを当てるのは難しそうです。よく読めば、「なんで」「どうして」という台詞が多いのに気づきますが。
『ゆにいる』 渡邉
10代の裸を色っぽくなく描く天才。あくまで風呂なので、過剰な色気は不要ですが。
『りふじんなふたり』 松田円
飯島さんと香子さんを、会わせないで引き延ばすルートに進んだか。
『はるまち・ダンス』 佐藤両々
省エネ主義の佐賀穂香さん、「ホータロー」とか呼ばれてそう。
やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。
『エデンの東北』 深谷かほる
昭和50年代に子供時代を過ごしたけれど、そのころにはアイスのイタリアーノが高級品というイメージは、すでになかったなあ。植物性油脂を使った手頃な商品という印象。
むしろ、バニラブルーのほうが高級品だったような気がします。同じ名前でも、時代によって製品が違って、そのころのバニラブルーは分類がアイスクリームで、イタリアーノやバニラレッドは、ラクトアイスだったような記憶があります。
『美術館のなかのひとたち』 黒田いずま
写真の展示は、実際にやったらそれほど印象に残るものではないように思いますが、漫画のうえでは絶大なインパクト。漫画の演出力の勝利でしょう。
『神域聖地霊場Walker』 カラスヤサトシ
竹書房が長崎県まで行く取材費を出すことは絶対にないし、カラスヤサトシ先生が取材費も出ないのに長崎県まで取材に出かけることも絶対にないので、どうしたことかと思ってページをめくったら、取材は14年前とのこと。納得しました。
『よんこまのこ』 重野なおき
「さらに屈辱」 価値のあるものは「オモチャ」、ないものは「がらくた」という価値観が子供らしい。
『星降り村事件ファイル』 碓井尻尾
「大会議中」 「開いた口がふさがらない」状態。
『月刊すてきな終活』 小坂俊史
case13:服部(76)の場合
「命がけの仕事だぜ」 かつて、演出家と言えば、イメージは「和田勉」だった時代があったのです。そんなルックスの主人公。
「ノットクール」 オープニング映像は、きちんと撮ったら、かなり予算を使いそう。金をかけた映像でダジャレオチというのは、むしろ贅沢でクールかもしれません。
「オレ独壇場」 私的な録音撮影は禁止でも、公式映像は記録しておいて、墓の中まで持っていきそうな気配がします。
「先を行くものたち」 般若心経のアレンジはいろいろありますが、玉石混交のなかで、↓が面白かったですかね。
「役者ってやつは」 皆さんご存じのとおり、弔辞には、本気で読むやつと、芝居で読むやつがあります。死ぬ者の立場として「弔辞など芝居で十分」と思うのも、ひとつの見識であって、クールな生き方だと思います。
「もてるようになりたい」 タイトルのダジャレの切れ味。
「男のロマン」 葬式に花火といって、ミステリファンが思い出すのは、江戸川乱歩の『パノラマ島奇談』、落語ファンが思い出すのが『片棒』でしょうか。80年代の記憶がある人は、3コマ目でロサンゼルスオリンピックの開会式、4コマ目でスペースシャトル、チャレンジャーの事故を思い出すかもしれません。ちなみに落語『片棒』は、こんな噺です。
- 作者: 江戸川乱歩
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「忘れようにも」 推理小説には、「すでに死んだ人が犯人」というジャンルがあるのですが、この場合には、故人が死体損壊の犯人ですね。
「生きねば」 「忘れられるのが怖い」というのには、作者の本音が何%ぐらい入っているんだろう?
「突然死」 陽だまりのような余生が暗転。この先の予想がつきません。
「葬儀の沙汰も金次第」 服部さんは演出家なのでディレクター。プロデューサーは本職ではありません。ディレクターは、予算内で作品を仕上げるのが仕事。プロデューサーは、その予算を集めるのが、主要な仕事のひとつ。服部さんは、ディレクター人生の終わりに来て、プロデューサーの苦労を背負い込むことになりました。それもまた充実の人生。