今月のまんがくらぶ

まんがくらぶ2009年1月号の感想


『あかいレンガちゃん』 前田舞☆
 3ヵ月連続ゲスト。作者のホームページの、ハッピー☆☆ワークⅡなんて漫画を読むと、どうしても応援したくなるのですが、肝心の漫画は、はっきり言ってオールドスタイルです。
 作品の印象は、「いしいひさいち植田まさし以前の旧世代のほのぼの漫画」といったところです。
 漫画を起承転結で作っていて、3コマ目ですでにオチが分かってしまう場合が多いです。そういう漫画における4コマ目の役割は、情感を与え「ほのぼの」させるところにあるのですが、現在の商業漫画界においては、正統な「ほのぼの漫画」の需要は、正直なところ、あまりありません。
 作風は異なりますが、「ほのぼの漫画」を売りにしていた、内田かずひろ先生も、なりゆきわかこ先生も、五十沢友郎先生も、4コマ誌を去ってしまいました(戻ってきてほしいのですが)。「ほのぼの漫画」を売りにして、商業漫画で生き残っていくのは、茨の道であることを理解してください。そのうえで「ほのぼの漫画」を極めようというのなら、応援させていただきます。


『うちは寿』 小池恵子
 最後まで読んで、ひょっとして最終回? と思ってしまいました。まだまだ続くと確認して、安心しました。


『せんせいになれません』 小坂俊史
 「月に五度なら上出来だ」 2009年1月ならば、木曜日の出勤だと、月に四度になりますね。それとも、元旦も早起きしたのかな。
 「限られた個人スペース」 品田さんが、池田の生活を見て悔い改めるというのは、以前にも例がありますね(給食費の未納のやつ)。生活レベルが対極にあるんでしょう。
 「11人いた!! 」 和泉先生のハッタリ、純真な6年1組の生徒達には通用せず。正直なのは、良いことです。
 「二階でお茶を」 沢口先生、喫茶店を開業。教師のかたわら、副業も始めるのですから、ある意味、勤勉と言えるのかも知れません。しかし、河田、池田以外に客は入るんでしょうか。用務員の亀山さんは来るかもしれませんね。
 「毎日3冊は」 なんだかんだ言って、沢口先生の喫茶店でサボる河田と池田。メニューのシンプルさが笑えます。この辺は、沢口先生、怠惰かも。雑誌棚に、やはりザンクとFLIPが。
 「終わったやつから踊っていいぞ」 河田のエアギター。やはりツッコミは宇津井さんですね。
 「だそうですよ皆さん」 水木さんも可愛いけど、古川さんも可愛いなあ。でも、起きないからといって、毛を抜くのはやめましょう。
 「まだ若いのに」 極貧池田の狂気。暗黒の3コマ目。
 「感性総動員」 沼倉君が好成績なのは分かるのですが、宇津井さんはどうしたのでしょう。可愛いペンネームを考えるのに夢中だったのか、欠席したのか。
 「名演技だ!! 桃山」 不条理劇を演じる桃山。不条理劇のような4コマ。
 「たのんだぞ市内のみんな」 岡部君と戸田君に、すっかり見抜かれている河田の人間性。エゴイストですね。


『ちこりん日記』 山野りんりん
 サブタイトルに全部「みかん」とついています。
 「黒川くん運命のみかん」 3コマ目、萌えるシチュエーションですね。
 「仕事なめたらみかん」 お兄ちゃん、マンガ家のアシスタントなんてバイトをやっていたんだ。素人のバイトに務まるのかなあ。


ゆるめいつ』 saxyun
 OVA化とのこと。
 「セレブ観」 勉強もバイトもしない浪人生は、ある意味セレブかもしれません。
 「世紀末」 ノリツッコマズ。
 「一回戦」 ハイレベルな争い。


『まろやか姉さん』 帝国少年
 白黒ページでは、作者の持ち味が生きない気がします。


『ヘルパーライフ』 魔神ぐり子
 早くも双子誕生。でも、子育て漫画じゃなくて、あくまでも介護ヘルパー漫画だから、今後の展開が読めません。


『うたうめ』 安田弘之
 「社会人の常識」 うまい。
 「ウメちゃん」 鼻紋ですね。


『おたやん』 古川紀子
 最終回。卒業から5年後が描かれます。余韻が残る良い最終回でした。次回作を楽しみにしています。


『そうだ!会社へ行こう』 そにしけんじ
 最終回。いかにもな結婚式。


『並盛サラリーマン』 木下晋也
 3ヵ月連続ゲスト。ローテンションな不条理系。つまらないです。


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