まんがライフ2014年9月号

まんがライフ2014年9月号の感想

『紡木さん家の場合』 碓井尻尾

 「電飾野郎」 なんだかんだ言っても、親子でペアルック。
 「光」 懐中電灯の電池切れを、電飾の電源で何とかすることもできそう。でも、電池のサイズが合わないか。
 「エブリディこってり」 夏休みの日記ならば、電飾だけで1日ぶん、花火だけでもう1日ぶん書けそうです。電飾についての日記では、担任教師が途方に暮れそうな気もしますが、考えてみたら、結ちゃんの担任は例のモアイ野郎だから、多分動じないでしょう。

『新フリテンくん』 植田まさし

 「深海」 大御所にして、作中で人が死ぬのを辞さず。タイトルが「深海」だから、沈めたのが東京湾ではやや浅すぎる気が。駿河湾ならぴったり。

『ハレハレなおくん』 ナカタニD.

 こういうことをやっておけば、読者がホロリとするとでも思ったのでしょうか。読者も舐められたものです。次回最終回。

『ラジ娘のニュース』 小坂俊史

 集団的自衛権とは言うけれど、合従連衡ということではなくて、日本とアメリカの二国間しか見ていない、極めて近視眼的で貧しいものですね。ちっとも「集団的に」は考えていない。
 国内の軍需産業のために定期的に戦争をしなければならないアメリカであるけれど、アフガニスタンイラクを経て、従来のようには人も金も出しにくくなった。そこで、同盟国にできるだけ人と金を肩代わりさせて、コストダウンをしたいというだけの勝手な理屈。
 アメリカの言うことには、基本的に何にも逆らえない日本だけれど、憲法を盾にすれば、このことに関してだけは断れたはず。だけど、首相が祖父の代から憲法を憎悪してやまない安倍だったので、進んでアメリカの靴を舐めに行ったという国辱。
 行使を「必要最小限」と言っても、基本的にアメリカから要請があったら断れないことになるので、国内で主体的にその判断をすることは実質不可能。自衛隊を米軍の下請け組織にしたわけで、これが国益にかなうとはとても思えず。
 アベノミクスにしても、国民の富を投資家にばらまいているだけですからね。投資家にだけ金を撒けば、(企業も投資家であることも加味されて)株価は上がるでしょうが、いずれ紙くずになる国債を、日銀が大量に買い入れたツケは、広く将来の国民全体が背負うことになるのでしょう。その日が来る前に死ねていれば楽なのですが。
 資本主義というのは、ツケを先延ばしできる便利なシステムですが、ありとあらゆる国が借金漬けになっている状況が、将来的には破綻していくのは必然でしょう。資本主義者が、将来的な資本主義の自滅に向けて、アクセルを全開にしているのが滑稽です。