まんがタイムオリジナル2014年8月号

まんがタイムオリジナル2014年8月号の感想
http://www.manga-time.com/link/data/magazine_09.html

ラディカル・ホスピタル』 ひらのあゆ

 江戸時代には、清水の舞台から飛び降りる人は結構いて、記録に残っているだけでも200人以上、生存率は8割以上だったとか。観音への願掛けとして、「飛んだら願いをかなえてください」と飛び降りたようで、信仰心というのは、なんとも不合理なものです。

『小森さんは断れない』 クール教信者

 小森さんが勉強している春日部図書館は、北村薫先生のミステリ『円紫さんと私』シリーズで、主人公が行きつけにしている図書館ですね。全く違う作品が、埼玉県ローカルでリンクする。

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

らいか・デイズ』 むんこ

 こちらも埼玉県漫画。スクール水着にパレオのマニアックさ。

『社外秘!神田さん』 大乃元初奈

 高齢独身男性として言いますが、高齢独身女性が、合コンで利己的なふるまいに終始すると、周囲から「かわいそうに。必死なのだな。」と憐れまれるので、あまりいいことはないですよ。

『満開!Sister』 東屋めめ

 花火だけに爆発しろ。

『トリセツなカテキョ』 山東ユカ

 『小森さんは断れない』に続いて、勉強場所探し。中高生が勉強する場所って、漫画家がネタ出しする場所とシンクロしていますよね。ドトール重野なおき先生流。ミスタードーナツだと佐藤両々先生。

『おかん』 小坂俊史

 「ホットライン」 新キャラ登場か、と思いましたが、この作品におけるサツキの学校生活は、おかんとの関係性によって描かれるもの。従って、必然的に男子キャラの影は薄くなります。メールをしたということは、おかんは携帯を持っているのか。
 「まいっちゃうねえ」 飲み込みの良すぎる母。
 「年に一度もないのに」 美しい姉弟愛。「ふだんの恩」を感じていたんだ。
 「オールマイティー」 差出人のある白紙の手紙なら、どんな解釈も受け取り手の勝手なので、オールマイティー性は多少あるのかもしれません。
 「手紙だから伝わるもの」 ここで携帯メールのコマをはさむのが、ラストへの伏線に。これがないと、ラストが成立しません。名犬サエコ
 「迷宮入りになる前に」 警察の指紋データベースは、使わせてもらえないと思うぞ。
 「おうちでやった」 予測通りのDIY精神。
 「謎の女あらわる」 覆面投稿者VS覆面女子高生。
 「すみませんでした」 シチュエーション的には前の1本の直後となります。従って、1コマ目で手に持っているのはマスクですね。ヒカリと佳子は、アパートまで押しかけたわけか。
 「よく結ばれたな」 礼状と督促状のやりとり。礼状を書く律義さがあっただけでも意外な父。
 「きっかけはラブレター」 携帯を持ったら、メル友から始めたいというヘタレなのでしょうか。

『オトメシュラン』 王嶋環

 最終回。それぞれが次のステージに到達しての大団円。充実感と爽やかさを感じます。美空瑶から藤山瑶への変化だけで、ラブストーリーを語ってしまう剛腕。
 最終回に長めの8ページを割り振った編集さんもグッドジョブ。次回作も楽しみにしています。

『かがやけ工学女子』 酒菜屋なかさ

 スクリューの性能低下は、キャビテーションですね。速度が局所的に高まると、圧力水頭が速度水頭に変換されて、圧力が下がり、飽和蒸気圧を下回って沸騰すると。

『あまかす・あくとれす』 オオトリキノト

 キャメルクラッチから、スリーパーホールドを経て、コブラツイストという昭和プロレス的な流れ。

『花と女子高生』 大河内ゆき

 主人公が寡黙だと、周囲のキャラが饒舌になるという法則。

『ぎんぶら』 安堂友子

 鉄塔に登るテロリスト、バイトくん的な命綱。