今月のまんがライフオリジナル

まんがライフオリジナル2009年8月号の感想。21周年で大増ページ。


おうちがいちばん』 秋月りす
 「見えない友達」 かわいい話。
 「UVカット術」 日傘で相合傘をしている上司と部下は、ちょっとイヤかも。
 「家庭内シェフ」 蒸篭があるから、料理は中華なのかな。
 「昔のことだから」 でも、タカヒコさんは、子供のころから、比較的寝相は良かったんじゃないでしょうか。


『店長の憂鬱』 碓井尻尾
 「矢少女」 4コマ目の汗が効いています。
 「与えちゃダメ」 アユカワさんは、こういうオモチャに、バイト代を使ってしまっているのでしょうか。


『しょっぴんブギ』 佐藤両々
 会社でカキ氷。『こうかふこうか』の会社と比べると、牧歌的だなあ。社風が違いますね。


『ベルとふたりで』 伊藤黒介
 のどかな4コマ漫画に、あえて視覚障害の女子高生を出すところが、この作者らしいですね。
 でも、盲導犬とのラブロマンスは、ちょっとかわいそう。盲導犬は、プライベートでの幸せは、犠牲にしているからなあ。


リコーダーとランドセル 隣のタケ兄編』 東屋めめ
 リコラン特別編。主役なのに顔出ししないタケ兄。あつみのほうが15歳くらい年下なのに、まるで姉か母のようです。


『ういういdays 久美子センセの日曜日』 犬上すくね
 ういういdays特別編。コマ割りが4コマ。
 重曹と酢を混ぜたら、炭酸ガスが出ますよね。NaHCO3+CH3COOH→CH3COONa+H2O+CO2↑ 化学教師なら気が付かないと。


『P探偵事務所の事情』 テンヤ
 猫の首輪でコミュニケーション。加納朋子先生の『モノレールねこ』を思い出しました。


モノレールねこ (文春文庫)

モノレールねこ (文春文庫)


『全力委員長』 のしお
 小山田さんとマナちゃんの夏休み最終日。委員長の登場は、タイトルバックのみ。


『東京眼鏡』 あらい・まりこ
 どこまでが回想で、どこまでが幻想で、どこまでが現実なのか。読者を幻惑させる作品。
 「土手にて」 京子ちゃん、どうやってスカートを抜いたんだろう。


『中央モノローグ線』 小坂俊史
 「中野の業界人」 小坂先生が、中野の街中で漫画の打ち合わせをしていても、訓練された中野区民の皆様は、特に珍しがらなかったのでしょうね。それにしても、内輪の世間話が大好きな業界人っていますよねえ。
 「高円寺の若者たち」 夏休みの高校生が、ドリンクバーだけの注文で、ごった返しているファミレスか。楽しそうでもあり、迷惑そうでもあり、ですね。ファミレスが儲からない町、高円寺。若々しくていいじゃないですか。
 「武蔵境のあさはかな少女」 キョウコちゃんにも、高校での友達ができたようで、なによりです。絵に描いた餅も、ある意味、青春の味ですね。
 「荻窪の時をかける母」 たった4コマの静かな画面の中に、数年後と、数十年前と、十数年後の時間が交錯しています。2コマ目と4コマ目の表情の違いが、想像の進み方を示して、効果的です。
 「阿佐ヶ谷のお祭り女」 阿佐ヶ谷の七夕祭り、楽しみですね。手作り感あふれて、本当に文化祭みたいなんですよ。よそ者でさえ楽しみなのですから、地元民の期待感は、それ以上なのでしょう。今ごろ、商店街では、ハリボテの準備を始めているのかな。2コマ目の、はちゅねミクのハリボテ、現物の写真は↓です。



 「中野の涼む女」 2コマ目〜4コマ目、画面上部の黒いモザイクみたいな描写で、中野の夜をうまく表現しています。中野サンプラザ前にたむろする若者、それを遠まきに眺める女、都会の夏の夜らしい風景ですね。
 「中野の疲れた女」 笑い事じゃないけど、笑える一本。身につまされます。深夜まで働いた自分の姿と、夜に生きる若者の姿とを比べてしまうと、いろいろときついですよね。
 「三鷹の気づかされた女」 ひらがなの市名は、文化破壊ですね。やめてほしいです。今となっては、取り返しがつかないけれど。
 「西荻窪の見つからぬ女」 「わっかりにくい路地の奥のほうに」店がある、都会ならではの光景ですね。茜さんも、劇団員として、きちんとやっていけているのですから、評価してくれる人はいると思いますよ。
 「吉祥寺の破壊する女」 エキセントリックな1本。マグカップは叩き割り、CDは踏み潰し、パジャマは引き裂き、腕時計までもハンマーで叩き壊す! なんて、破壊的、暴力的な。
 「中央線の歩く女」 誘惑の多い散歩道ってありますね。歩行による消費カロリーよりも、摂取するカロリーのほうが、明らかに上回ってしまうような。

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