まんがくらぶ2017年3月号
まんがくらぶ2017年3月号の感想
『おじさんとポニーテール』 香日ゆら
4コマ漫画とストーリー漫画とは、全く別のものだと思っていましたが、ワイド4コマの台頭で、一気にその境界があいまいになってきました。
普通の4コマは縦に読むわけですが、ワイド4コマは、ストーリー漫画と同じように横に読んでいきます。したがって、視線の動きに関しては、ストーリー漫画とワイド4コマに違いはありません。
さらに、幅が広いコマでは、構図が制約されることがあるため、ワイド4コマでは、コマを縦に分割して、読みやすくしている場合もあります。
そうなってくると、「4段組みのストーリー漫画と、ワイド4コマとの境界は何か?」「そもそも境界はないのでは?」「境界という概念自体が必要ないのでは?」などと、いろいろ考えてしまいます。
漫画の内容については、お菓子作りは上手いけれど、一度に作れるだけ作っちゃうのは、ママっぽいというより、男の料理っぽいなと思いました。
『せんせいになれません』 小坂俊史
「積もり積もったもの」 雪だるまの中には、河田の死体が埋まっています。
「3バカの名にかけて」 予想外のことをするのも面白い。予想どおりのことをするのも面白い。
「これはポイント高いよ」 まあ、池田に義理チョコを渡しても、何の御利益もないので、神仏を介して御利益を回収するのは、合理的かも。
「あー要るよね」 2コマ目の「ダジャレ」と4コマ目の「シャレにならない」がシャレになるという仕組み。
「協力しよう」 カフェオレを頼む河田より、賞味期限切れのミルクを、半額で売りものにする沢口のほうが悪質。
「ど根性だ!! 桃山」 吉沢やすみ→藤子不二雄(ドロンパ)→吉田戦車(ちくちくウニウニ)という豪華リレー。
「かたりたがり」 和泉は、さらに子供たちに愚痴を語るのか、それとも、現在進行でSNSに書きこんでいるのか。
『ねーちゃんとオレとときどき先生。』 TOもえ
標準品の海苔のサイズは、最大のもので19cm×21cm。ゆえに、海苔1枚で作る恵方巻きの長さも、最大で20cm程度となるのが普通です。
海苔のサイズは、海苔すきの段階で決まるので、特別なサイズの海苔には、たぶん特別な機械が必要になります。昔であれば、海苔を手ですく枠の大きさが、ほぼ20cm四方であったわけですね。このあたりは、映画『この世界の片隅に』の世界にもつながります。
『思春期コーヒードリップ』 裕木ひこ
ひなみの表情の描写は繊細なのに、オーナーの表情の描写は、かなりテキトーなのが面白い。