まんがライフオリジナル2017年3月号
まんがライフオリジナル2017年3月号の感想
『りふじんなふたり』 松田円
アラフォー漫画からの先入観を裏切る、ゆるふわなパステル色の巻頭カラー。
単行本2巻がすでに発売中ですが、なにか、まだ序盤のような印象があって、本当の物語が、いまだ始まっていないような感覚が続いています。
しかしながら、「何かが始まりそうなのに、実際は何も始まらない」こと自体が、アラフォーにとってのリアルであり、アラフォーのメタファーでもあるのかもしれません。
4コマ漫画としては珍しく、主人公は傍観者的であり、自分からは渦中に飛び込みません。良くも悪くも人生経験を積んできたからなのでしょう。
『のみじょし』 迂闊
みっちゃんが、ひと晩で使った炭酸水の量が気になります。
『みっちゃんとアルバート』 森長あやみ
新連載。
読み切り時代の物語を、違和感なく埋め込んで、ここから読み始めても問題が無いように配慮されています。今のところ、登場人物は、みっちゃんとアルバートだけですが、追加キャラが出るとしても、アルバートに甘い態度をとる人は、登場しないような気がします。
『よっけ家族』 宇仁田ゆみ
親戚の子供をみているような、リアルタイム感と、時間の流れは速いな感。
『猫喫茶いぬい』 みずしな孝之
コマにおいて台詞の占める割合が高いわりには、あまり情報量がないという印象。台詞に写植(正しくはデジタル入力文字になるのでしょうが)を使わないことのメリットとデメリットについて、考えてしまいます。
『願いましては』 碓井尻尾
軽薄な父に、重厚な娘ができてしまい、父としての距離の詰めかたにうろたえて、方向性を誤っている感じですね。
『新婚よそじのメシ事情』 小坂俊史
18皿目 カレー
タイトルバック、カレーのごはんの量がおかしいのが、男子の妄想っぽいです。
さりげない展開に見せて、カレー幻想論 → カレーレシピ論 → カレー料理論 → 食肉文化圏論 → カレー文化圏論と移行をしていくので、なかなか油断がなりません。夫のカレーレシピは、2コマだけなのに完全再現が可能ですね。
山口県のカレーに鶏肉が多いという調査データは、株式会社ドゥ ハウスが、2010年1月28日に公表したものですね。女性254人へのアンケートによるもの。リンクはこちらとなります。
ホームページ記載の内容には、都道府県分布については掲載していませんが、ダウンロードできるPDFには、参考として分布図の記載があります。
参考にとどめているのは、サンプル数が254人と少なく、本来であれば、信頼性の高い都道府県分布を作るのが困難であるためです。
しかし、実際に作成された図は、以下のとおりで、少ない回答数であるにもかかわらず、かなり明確な地域的傾向が示されています。図のうち、黄色が豚、青が牛、赤が鶏です。これは、実際の地域による偏りが、非常に大きいものであることを示唆しています。
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