今月のまんがくらぶ
まんがくらぶ2012年10月号の感想
『父とヒゲゴリラと私』 小池定路
リベンジ弁当の登場は『有閑みわさん』を意識したものか。
控えめな少年だいちくんが可愛い。妙に昆虫に詳しい幼児っていますねえ。
『一条小梅の探偵日記』 板倉梓
ゲスト。田舎から来た美少女探偵。この後、どんなふうにも転がせる間口の広い造り。さすがはキャリアのある作家。
小梅の服装は、田舎の制服なのか、引っ越し先の制服なのか、それとも私服なのか。
ルーペでささささと探す仕草が伏線になっている点、小梅に平凡さと常識が無いことを本人も自覚している点、動けなくなった小梅をユキチが助けるのがパターン化していきそうな点が面白いです。
この先、どんな事件が起きるのか。連載を希望します。
『ゆあまいん』 むんこ
時間軸が悠々とズレて、クリスマスの次はお正月。おそらく、どこで締めるかの計画があるのでしょうね。今のところ、幸福な日常が続いていて、着地点は見えませんが。
『100万ボルトの彼女』 楯山ヒロコ
いじめっこに現在は悪意はないようですが。双方に警戒感がある中で、コミュニケーションはとれるのか。
『うちは寿』 小池恵子
タイトルバックと「万里よ静かに眠れ」で、以前に自作したケルベロスが。こういう再登場はうれしいですね。
『ひよわーるど』 橘紫夕
プールへ。極限まで省略した画風のなかで、ロッカーのキーが描いてあったり、ケイさんのメガネフレームの略し方が変わったり、細かなところが面白い。しかしケイさん、基本的にプールではメガネを外そうよ。
『大正四葉セレナーデ』 香日ゆら
時代漫画のディテールよりは、ストーリーの進行を優先させた感じ。ゲストならば、それもやむなしか。連載になれば、もっとディテールが見られるのかな。
ちなみに阿部次郎『三太郎の日記』は未読なのですが、昔の朝日新聞の連載4コマ漫画『フジ三太郎』は、この『三太郎の日記』から命名されたということを読んだことがあります。4コマ漫画史的にも、無視のできない作品です。
『数学女子』 安田まさえ
明るい門出と思ったら、まさかの不合格。卒業まで6か月。どんな将来を切り拓くか。
『せんせいになれません』 小坂俊史
「月曜日はしかたない」 結構ギャラリーの多い河田の登校。そして、手間をかける時には手間を惜しまない藤田先生の河田的一面。
「70点以上なら」 喫茶さわぐちにカウンター席があったんだ。2コマ目と3コマ目の間に、時間経過が。河田の服装は同じだけど。ドラゴンクエストネタも7から10へ。プレイ時間が長いMMORPGは確かに成績への影響も心配。
「はかない思いつき」 傍観者池田がクール。てっきり視力検査表を逆さにするんだと思っていました。
「3日でクビでした」 1コマ目の面子は、谷正道、三永康志、桐山和水。三永康志はレアキャラ。台詞があるのも珍しい。3コマ目は藤井雪子。連載中で最も顔が変化した女子かも。パンチのきいた給食室のど素人、今後もネタを提供し続けるのかと思いきや、パンチがありすぎてクビに。
「CMみたいにいかないぜ」 2〜3コマ目に登場する児童が、松田礼司、草なぎ光広、奥山竜一、山本基輔の地味男子なのが、オチに効いています。カップやきそばは、地味男子が、孤独にもそもそ食べるのに最適のメニュー。4コマ目、沢口の台詞と台詞の間に、たっぷり間を取って、無言の台詞「……」が挿入されているのがテクニカル。
「原寸超えたがな」 「うわチョーだせえ」田野村さん毒舌。岡部の寝顔は恥ずかしいだけですが、かわいい女の子の寝顔が拡大されて貼りだされたりしたら、逆に盗まれたりするんじゃないでしょうか。
「ひげよさらば」 スキンヘッドにすると扱いの難しいメガネ。池田のキャラデザインにおいて、メガネのつると、耳の位置が合っていないのが、ごまかせなくなります。
「点に応じろ!! 桃山」 2コマ目の桃山の表情に違和感。と思ったらこういうことか。
「見たがる者は」 珍しく酒の席にいる池田。「クソはまりしていたクソドラマ」という言い方が痛快。和泉が罠にハメられるのは珍しい。
『2コマ堂』
先月のお題は難しかった。今月のお題はメタなネタしか浮かばない。
『とのとくのいち』 猫田リコ
バカには見えないトランクス。とのさまはノーパンだ。
『腹黒舞子さんとの京生活』 櫁屋涼
ポールウインナーは、魚肉も含まれてはいるものの、畜肉が中心のソーセージ。
『にいづまごっこ』 おりはらさちこ
ちょっと『うさぎドロップ』を思わせる展開。「お姉さんぽいのがいいね。」
『ご近所アドベンチャー』 えのきづ
洒落にならないほど洒落の通じない早坂さん登場。ごっこ遊びのシミュレーションをするこの連載で、圧倒的に洒落の通じないキャラは、使い方が難しそう。
『田中さんちの白米ちゃん』 池尻エリクソン
桜海老だけのエビーローテーションは、メニュー的に困難だったか。苦渋のエビチリ。
『ゆるめいつ』 saxyun
写真を撮るときファインダーを一切覗かないのが、くみさんらしい。デジカメはあるけど、パソコンもプリンターも現像代もなさそうなメゾン・ド・ウィッシュ。
『ぶんぶくかまのめし』 田丸さと
次回、父母の登場はなるか。
『金平糖シュガーレス』 いづみみなみ
ゲスト。妙に茶色い2色カラー。体温が低い漫画。2回連続が前提とはいえ、顔見せだけのキャラがいるのはいかがなものか。
白衣に腕を通さず、肩から掛けるのは、なにかと危険。科学者ならばしないこと。サイエンティストの記号的表現としても、あまり適切ではありません。
