まんがライフオリジナル2016年6月号
まんがライフオリジナル2016年6月号の感想
『リコーダーとランドセル』 東屋めめ
あつしの背の高さは、頭身の違いだけで単独で表現できるけれど、あつみの背の低さは、モデル体型のあつしや沙夜が隣にいて、その比較で強調されていたのだなあ。
それがない母親の背の低さは、それほど実感できなかった。
『だから美代子です』 むんこ
刑務所の仲間に姿を見せるため、大相撲の席を都合してもらった暴力団のスキャンダルを思い出しました。
食堂のテレビ中継と、美代子の伯父と、別々の軌道を飛んでいたエピソードが、最後にコツンとぶつかるあたりが、むんこ作品の持ち味ですね。
『きらきらビームプロダクション』 板倉梓
『美術館のなかのひとたち』 黒田いずま
知ってる。連続殺人事件が起きるところだ。
『晴れのちシンデレラ』 宮成樂
「恥ずかしがりやのねこ」と「もやしゴッド」の共通項… 『根っこ』
『新婚よそじのメシ事情』 小坂俊史
6皿目 肉じゃが
それぞれが経験を積んでからの結婚なので、生き方の習慣や常識に、自分なりの流儀が、ある程度固まっているのでしょう。そのため、時にこだわりが露呈することになります。今回は、奥さんのターン。
1コマ目左下の素っ頓狂なビジュアルから、あえて読者に目を向けない穏やかな否定につなぐ。常識的かつ日常的風景が、オチとして機能。
牛肉自由化前の食生活では、やっぱり牛肉は特別だったのかも。そのころと同等の品質の牛肉のみを買うことによって、かつての牛肉のごちそう感を維持していくというのは、牛肉文化を守る関西人としての矜持なのかもしれません。
そして、地団駄を踏む40歳児。
鶏じゃがについては、漫画家ゆえに色合いにこだわり、漫画家ゆえに解決策に気付き、漫画家ゆえに金がなかった模様。原稿料が、牛肉のグラム数や、きぬさやのパック数で換算される肉じゃが脳が始まりそうです。
今回のエピソード、『せんせいになれません』8巻106ページのネタが、現実になったかたちでしょうか。