まんがライフオリジナル2016年5月号

まんがライフオリジナル2016年5月号
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『きらきらビームプロダクション』 板倉梓

 この作品単独だと、エンターテインメントとして読めるけれど、この次の『リコーダーとランドセル』と併せて読むと、なんだか色々と考えてしまいます。少女性とのバトルの諸相。雑誌における配置の妙ですね。

『だから美代子です』 むんこ

 「あそんで〜」 『ほくそえみ』の元ネタは、粉ミルク『ほほえみ』でしょうか。

『よんこまのこ』 重野なおき

 「まだまだかかる」 ガムをかんでいる間は仕事ができない望月もも(月刊フリップ編集日誌)のスピリッツ。
 「心の闇か」 「凶悪犯がバクダン10コとけんじゅう8コを持っていました」の続きは、やっぱり「バクダンは1コで4人、けんじゅうは1コで2人ころせます。ぜんぶで何人…」となるのだろうか?

『新婚よそじのメシ事情』 小坂俊史

 独身時代に当選して、ミッフィーのキッチングッズに囲まれながら、1人でメシを食っている40男を想像すると、なんだか泣けてきます。結婚して良かったわ。
 二人の後ろの本棚が、どんなラインナップなのかが、地味に気になります。二人とも、それぞれに濃い趣味を持っていそうで。

『願いましては』 碓井尻尾

 「笑い方」「こっちのセリフだ」 秋元康が話題になる昨今ですが、小学生の娘を育てているシングルマザーが、娘に「可愛けりゃ何もできなくたっていい」と言っているのは、ある意味ロックですね。母は困った人みたいですが、娘がいい子に育っているのは確か。そう考えると、この発言は、依存よりは、自立を指向している発言に聞こえます。真面目すぎる娘に、世を渡る技術にこだわるな、美貌を武器にするのもアリなんだぜ、と言っているみたいな。
 「女の子は可愛くなくちゃ」も、「女の子は賢くなくちゃ」も、どちらも呪いの要素を持っています。男女関係なく、可愛かろうがなかろうが、賢かろうがなかろうが、自立を目指すのならば、自立へと進めるものです。経済的自立への有利不利があるだけで、(経済的な意味に限らない)広義の自立のためには、必要な条件などは存在しません。
 今後のストーリー展開的には、千鶴、七瀬、シスそれぞれの、困った親との関係性が、鍵になりそうな気がします。