まんがライフMOMO 2015年6月号

まんがライフMOMO 2015年6月号の感想
http://4koma.takeshobo.co.jp/cat05/6899/

『ゴーゴーダイナマイツ』 小池定路

 KING CRIMSONの『IN THE COURT OF THE CRIMSON KING』だけはかろうじてわかる。

『青春甘辛煮 THUNDERBOLT』 碓井尻尾

 土方主役の特別編。
 「夜明け前」 姉の朝帰りの前に朝練の支度をしている意外な姿。
 「浮いてんなあ」という発言。クエントには無い言葉だが、おまえはかわいくなった…
 題名のTHUNDERBOLTは、最後の土方の笑顔に、雷撃を打たれたようになる読者を表したものでしょうか。

『そやかてええやん』 険持ちよ

 近年の公衆トイレのペーパー完備率の上昇は目覚ましく、トイレに流せるティッシュを買える場所は、かなり少なくなっています。海外旅行に行くので買っておこうと思ったら見当たらず、赤ちゃんのおしりふきで代用したことがあります(使いませんでしたが)。

『崖っぷち天使マジカルハンナちゃん』 佐藤両々

 ステータス: 物理攻撃が強い。精神攻撃に弱い。

『イヴ愛してる』 伊藤黒介

 人の美しさを愛するのも、人の醜さを愛するのも、実は大した違いはない。不特定多数を「愛する」ことは、基本的には自己満足の域を出るものではなく、愛することが出来なくなったとき、愛せない対象が出来たときに、非常に大きなリスクが生じる。不特定の他者を「愛する」ことは危険が高く、「嫌いではない」くらいのスタンスのほうが問題は生じにくい。
 誤解されがちだが、人助けは「必要だから」するのであって、「好きだから」「愛しているから」するのではない。たとえ見返りを求めなくとも、「愛している」という自覚は、容易に人を増長させ、堕落させる。
 天使もイヴも、基本的には人類のストーカーに過ぎない。その自覚のない登場キャラクターも、作者も、私はあまり信用できない。

『わびれものゴールデンウィークスペシャル』 小坂俊史

 スズキ編集長との会話から、その場でリュックをしょって出かけるテンポの良さとフットワーク。
 福島県南会津郡桧枝岐村へ。日本一人口密度が低い自治体とのこと。
 広大な山林を有しており、その面積が非常に広いことと、平地が極端に少なく、居住可能地が非常に狭いことによる人口の少なさが、その理由のようです。人口密度は低いけれども、平地が極端に少ないから、人々は比較的密集して住んでいる、というのが面白かったです。村はこれだけ広いのに、課題は土地不足であり、墓を建てる土地さえ確保が難しい、という逆説的な状況も、なかなか興味深いものです。
 また、桧枝岐歌舞伎、尾瀬、桧枝岐温泉など、観光資源が豊富で、旅館業が主要産業というのも、たくましくていい感じ。桧枝岐歌舞伎が伝承されているくらいだから、歴史のある村落なのでしょうが、昔から観光産業で成り立っていたのか、村の歴史を調べてみても、なかなか面白そうです。
 「僻地のリアルとほのかなロマンとほのかなミステリー」←「ほのかな」2回言った。
 行ってみなくちゃわからない。だから『わびれもの』で。なんかゴールデンウィークに行ってみてもいいかも、と思えてきました。
 171ページに、×人工→○人口の誤植があるので、修正して、いずれは何かの単行本に収録してください。