ビッグコミックオリジナル2014年11月増刊号

ビッグコミックオリジナル2014年11月増刊号の感想。感想記事の順番的には、本当はライオリと同時なのですが、うっかりしていて記事のアップが遅れました。
http://big-3.jp/bigoriginal/zoukan/

『まどいのよそじ』 小坂俊史

第6回 ふたご
 ふたごの姓が「上杉」という、四十路の読者向けの仕掛け。
 学生時代のふたごエピソードに、ブレザーとセーラー服が。セーラー服が中学生時代っぽい。だとすると、スーツの男(教師?)は、微妙な年ごろに、ずいぶん無神経な質問をぶつけたものだ。
 ふたごをばらしたと話すときに、2人が向き合っていない距離感がリアル。
 惑いまくる40歳。仮に、仕事が順調で、恋人がいて、マイホームがあっても、中年であれば、自分の人生の価値を疑って惑うことは普通にあること。それにどう対処するかはそれぞれですが。
 タレントに思われたとしても、阿佐ヶ谷姉妹と同じジャンルにみられた可能性が。
 「だからどうしたよ」と客観視できる冷静さも共有。
 節約をすること自体よりも、自分にダメージが跳ね返らないレベルで、人生にゲーム感覚のあそびを持たせることのほうが、多分大事なのでしょう。ふたごとしてのアイデンティティと、おばちゃんとしてのアイデンティティ

かきのたね』 太田基之

 宇宙ハーブネタ、よく通ったなあ。

『メロスのバカ!』 中川いさみ

 車に轢かれる唐突なオチを成立させるために、途中に車に轢かれるシーンを挿入するテクニック。