今月のまんがタイムオリジナル
まんがタイムオリジナル2013年1月号の感想
『ゆらゆら薬局プラリネ』 松田円
クリスマスもいらん、正月もいらんと言っていますが、正直に言えば薬剤師自体がいらん。薬剤師は、モラルのない人間による薬の横流しを防ぐことと、使用済の処方箋を回収することには役立ちますが、その他の部分では無用の長物。薬の知識なんてものは、コンピュータのデータベースで、容易にかつ完全に代替可能です。モラルのある患者だったら、薬はセルフサービスのほうがありがたい。単なる梱包作業員の薬剤師なんて邪魔なだけです。
医学の知識がない人が、ネット情報だけで自分の病状を判断するのは非常に危険ですが、薬学の知識がない人が、信頼できるネットから薬の情報を引き出すことに、なんの危険があるのでしょう。
『らいかデイズ』 むんこ
アニメ映画の話。アニメ『Tiger & Bunny』に鬼ハマリしているむんこ先生。自身の投影も少なからずありそう。
花丸市が埼玉近辺にあるとして、映画館はどこかなあ。帰りにビル街がある映画館は、さいたま市近辺には少なそうだから、新宿バルト9か。
『わさんぼん』 佐藤両々
萩くんは感情をあらわにするのに、牡丹ちゃんは感情を表に出さない。むしろ、見た目の違い以上に大きな差異。確かに同じ親に育てられたとは思えない。
牡丹ちゃんがデレた。というよりも、草太の追撃で、亰女のATフィールドに少し穴が開いた感じ。穴からのぞく素の部分。
『おかん』 小坂俊史
「40年目の大発見」 断捨離に飽きてゴミ屋敷化。「出すのが好き」な人に断捨離は不適。引っ張り出して懐かしむことを諦めなければ、捨てられません。
「そのスーパーもうないよね」 1997年は小坂先生デビューの年。多分サツキが幼児の頃。「なつかしい」を重ねてオチを補強。
「唯一残された聖地」 1コマ目の写真、写したのは多分父親。このころは家にいたんだ。
「上がいい?下がいい?」 2段ベッドから連想しての3コマ目か。3コマ目までで既にある程度オチているのを圧縮し、家庭問題と社会問題と絡めて4コマ目を。
「また会う日まで」 片付いていない家=物持ちのいい家。学校の校庭のような便利な空間。不用品を、労力なく校庭とかに埋めておけたら便利だろうなあ。土に埋める代わりにレンタル倉庫があるのかもしれません。
「人は3日でこれだけ変わる」 もし思い立ったのが月曜日だったら、周期が回って、捨てようモードに戻っていくのか。冬場に拾うアイスクリームメーカー。あっても使わないものの代表としてふさわしい。
「僕のあとに道はない」 そうか、タイトルで『道程』をパロっているから、2コマ目と4コマ目の「自然」がキーワードになるんだ。ああ、自然よ。母よ。
「最終目標」 見積もり無料で良かった。
「その間7分」 「なんて!場面を!漫画に!するんだ!」と作者に詰め寄るサツキちゃんが見える。
「父帰る」 高村光太郎の後は菊池寛。1つの箱を家族でリレー。ある意味家族の絆。食べ物でないと良いのですが。
「床よさらば」 タイトルはヘミングウェイか、上野瞭か。コタツを先に出しておけば、「模様替えしたい」欲望よりも「コタツから出たくない」欲望のほうが勝っただろうに。
『よゆう酌々』 辻灯子
落語の真景累ヶ淵『豊志賀の死』を聴いてから、この漫画に変な妄想をしてしまいます。『豊志賀の死』は、男嫌いの三味線師匠の豊志賀(39)と、住み込みの下働き新吉(21)が、雨の夜をきっかけに出来てしまい…やがて病みついた豊志賀は嫉妬に狂い…という怪談噺です。
『社外秘神田さん』 大乃元初奈
「探索中」 現代のエロ物件は、パソコンか、USBメモリか、外付けハードディスクか、クラウドの中。
『鹿女子』 新山ハルキ
「すべてはここから」 冒頭のこの1本が、どの時間軸に挿入されるのか、よく分かりませんでした。
「鹿裁き」 別名「鹿政談」。
『電車のお姫様。』 永吉たける
ストーリー漫画と4コマ漫画のハイブリッドは珍しくないけれど、2ページ目のコマ割りは斬新。いままでにない融合のしかた。そして、タイトルと作者名を入れるスペースのない新作漫画も斬新。
『ぎんぶら』 安東友子
「ゆきずり ついで」 いしいひさいち先生に「サンタがパパにキスをした」ネタの4コマがありました。
『かがやけ工学女子』 酒奈屋なかさ
振り子の往復回数が少ないと手動計測の誤差が大きくなるし、回数が多いと振動が減衰するし、誤差を最小化する方法の検討は難しい。単純そうに見えて奥の深い実験です。