「玉野4コマまんが祭り2012」と「たまののミュージアム」へ行ってきました。

 岡山県玉野市で、2012年11月9日〜11日に、「玉野4コマまんが祭り2012」というイベントがあるというので、11月10日に行ってきました。場所はショッピングモールメルカ。これと重なって、いしいひさいち先生の『がんばれ!タブチくん』の原画展も11月13日まで、同じ建物にある「たまののミュージアム」で開催されています。
 玉野市朝日新聞の連載漫画、いしひさいち先生の『ののちゃん』の舞台のモデルとなった町でありまして、下新庄に並ぶ聖地として、いしいファンとしては、いつかは行ってみたい土地でした。
 このたび、小坂俊史先生のTwitterでこのイベントを知り、どうせいつかは行くのなら、今のタイミングしかないと、あまり下調べもせず、玉野行きを決めました。ちなみに小坂先生は、仕事が多忙で、玉野行きの寝台特急チケットを泣く泣くキャンセル。翌日の新幹線を狙うも風邪でダウンということのようで、お見舞いを申し上げます。早く良くなりますように。


 まずは岡山駅から。アンパンマンロッコがお出迎え。(これに乗るわけではありません。)ここから、宇野駅まで向かいます。



 岡山駅構内のお土産売り場。ひょっと手に取ったまんじゅうの箱が温かい。出来立てのホカホカのまんじゅうを駅で売っています。大手まんぢゅう。甘酒風味の薄皮まんじゅう。





 乗り換えをした茶屋町駅。事前の下調べ不足で、ここで40分待つはめに。こちらのページの左下に、電車・バス・飛行機の路線図・時刻表へのリンクがありますので、プリントアウトしておくと便利です。帰りの電車の検討にも役立ちます。



 宇野駅に着きました。ここが目的地。山が近く、海が近い町です。宇野線の終着駅。終着駅マニアにはたまらない。ここからフェリーに乗って、四国へ行けます。古くから交通の要衝であり、三井造船のある造船の町としても栄えました。駅の風景がこちら。







 そしてこれが今日の相棒。ののちゃんレンタサイクル。すごく目立つ。レンタサイクルに乗ると、後述の「たまののミュージアム」で缶バッチがもらえます。ミュージアムへは歩いてもいけますが、市内を巡るにはレンタサイクルが便利。




 ショッピングモールメルカへ。こちらに「玉野4コマまんが祭り2012」会場と「たまののミュージアム」があります。なお、玉野市には、いしいひさいち先生関連のミュージアムが現在2か所あるので注意が必要です。築港にある土日のみ営業の「ののちゃんち」と、ショッピングモールメルカ2Fにある水曜日休みの「たまののミュージアム」。運営団体は同じのようで、現在「ののちゃんち」を「たまののミュージアム」に統合しようとしているようです。今回のイベントのため、11月10日は、「ののちゃんち」は休業でしたが、ファンならば両方チェックする必要があります。



 まずは1回のメイン会場へ。ののちゃん像がお出迎え。




 新聞4コマといしいひさいちムック関連作家のパネル展示があります。そのラインナップをスタッフブログより転載すると、


新聞に連載されている4コマ漫画
 「コボちゃん植田まさし 先生
 「ののちゃんいしいひさいち 先生
 「アサッテ君東海林さだお 先生
 「地球防衛家のヒトビトしりあがり寿 先生
 「ウチの場合は」森下裕美 先生
 「毎日かあさん西原理恵子 先生
 「おーい栗之助」森栗丸 先生
 「カンちゃん」フジヤマジョージ 先生
 「ゴンちゃん」かまちよしろう 先生
 「あんずちゃん」田中しょう 先生
 「きんこん土佐日記」村岡マサヒロ 先生
 「かまタマくん」ニシダシンヤ 先生


いしいひさいち〜仁義なきお笑い〜」寄稿作家さんの漫画
 「ぼのぼのいがらしみきお 先生
 「冷食捜査官とりみき 先生
 「OL進化論」秋月りす 先生
 「伝染るんです吉田戦車 先生
 「カラスヤサトシカラスヤサトシ 先生
 「せんせいになれません」小坂俊史 先生
 「あずまんが大王あずまきよひこ 先生


 著作権の問題がありそうなので、パネルの写真は撮りませんでした。
 地方紙の4コマが読めるのは貴重な機会ですね。「きんこん土佐日記」は地元で人気で、単行本がなんと7巻まで出ているのです。すごいなあ。
 スペース内の休憩所では、パネルの元になった単行本が読めるようになっています。『あずまんが大王』の隣に『せんせいになれません』が。



 そのほかにも、細かく切ったシールを張って、巨大4コマを作るコーナー、投稿4コマの審査コーナー、クイズコーナーなどがありました。



 2階の「たまののミュージアム」へ。こちらは写真OK。
 まずは顔を出すアレ。遠野にも水木しげるバージョンがあったなあ。



 いしいひさいち先生の展示。ほかにも一条ゆかり先生の展示もありました。




 ミュージアム完全オリジナルの『ののちゃん』4コマ漫画パネルが10枚ほど。内容は地元密着ののちゃんおばけ煙突、フェリー、ヤマダ電機。とりあえず1枚だけ写真を。あとはぜひ現地で読んでください。



 いしいひさいち先生の文房具。正統派の文具という感じ。



 アイデアノートと下書き。ペン入れの様子。印刷や写真では伝わらないと思いますが、ペンの線が非常に美しい。





 ジブリ玉野市ののちゃんグッズ。






 『ホーホケキョとなりの山田くん』の絵コンテ。高畑勲の直筆。ありがたや。



 タブチくんの原画。トレーシングペーパーが貼ってあるので写真は悪いですが、王に756号を打たれた鈴木や、あなたに当たらぬわけはないなど、名作がそろいます。





 会場を出て、1Fには、ドムドムバーガー。個人的に懐かしい。



 市内散策へ。市電が廃止された跡がサイクリングロードになっていて、すごく快適。




 サイクリングロードなのにトンネルがある。




 里山が近い。どれが天狗山のモデルなのか。



 海に近づくとクレーンが。




 何をしているかと思ったら、タンカーを造っていました! 三井造船の造船所です。




 造船所のそばには、小さな港(玉港)が。




 街中には、古い建物が多いです。歴史を感じさせる街。




 旧市街といった感じの通り。



 街道沿い。



 電柱の左がおばけ煙突。玉野のスカイツリー



 駅のすぐそばは、築港地区。四国へのフェリーの発着の拠点です。




 築港商店街は「ののちゃんの街」になっていて、看板やのぼりが出ています。




 ここが「ののちゃんち」。



 突き当りが古い魚屋さん。味噌漬けを作っているそう。すごい斜面の上にすごいお屋敷が。



 古い民家、商家もたくさんあるのですが、一部は廃屋に。




 歴史のある感じの旅館も多かったですね。



 玉野市は、古くからの造船の街、フェリーの街。山が近く、海も近いですが、あまり農業、漁業の印象はなく、造船業を中心とした工業と、交通の要衝としての商業の街という感じでした。ただ、現代の経済環境で、造船とフェリーは、決して楽な状況とは言えません。なんらかの町興しは必要で、「ののちゃん」もそれに一役買っています。それでも、お役所主導なだけのPRでなく、NGOやボランティアに支えられた、工夫に満ちた、手作りの温かい町興しになっていると思いました。楽しませていただき、本当にありがとうございました。


おみやげ。
埼玉から来たと言ったら、会場のスタッフさんのご厚意でいただいた飴と缶バッチ。どうもありがとうございます。



レンタサイクルのおまけの缶バッチ。



玉野名物、まつ子さんの手ヌキカレー



イベントのクイズの景品。2013年カレンダー。うれしい。




カタンバックスコーヒーのマグカップ



そして、ののちゃんクリアファイル。圧巻。