今月のまんがくらぶオリジナル

まんがくらぶオリジナル2009年12月号の感想


『うちの姉様』 野広実由
 東大教養学部駒場祭へ。第60回駒場祭は、2009年11月21日〜23日開催です。
 「日の出日の入り」 サンライズサンセットの歌って、元ネタがあるのかなあ。YouTubeで、サンライズサンセットを検索すると、とんでもない歌がヒットするんですが。
 「素数クレープ」 クレープは233円なのか、223円なのか。意外に脇が甘い数学研究会です。ブルーベリーの素数はいくつなんだろう。19の次なら23だけど、22が見えています。ちなみに、小さい素数の組み合わせといえば、3×7×11×13×37は111111になります。素数チョコレートというミステリーもありますね。近藤史恵先生の料理ミステリー『タルト・タタンの夢』に所収の「割り切れないチョコレート」です。


タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)


リコーダーとランドセル』 東屋めめ
 こちらは高校の文化祭。沙夜ちゃんの誤解が解けたら、今度は同級生に誤解が。ままならないものです。


『あにメカ』 よしむらなつき
 兄がロボット。吉田戦車先生の『いじめてくん』に出てきた鉄の村松を思い出します。こちらは、あれほど悲劇的ではありませんが。
 兄のキャラクターに、ややブレがある感じです。極度のシスコンなのに女好きだったり。でも、いきなりあばれゾウが出てくる唐突さは、割と好みです。藤子・F・不二雄の幼年マンガのシュールさに通じるものがありますね。『モッコロくん』とか。


いじめてくん (ちくま文庫)

いじめてくん (ちくま文庫)


モッコロクン 1 (ぴっかぴかコミックス)

モッコロクン 1 (ぴっかぴかコミックス)


『がんばれ!メメ子ちゃん』 むんこ
 こうあるべきという概念に縛られすぎない、清濁併せのむ度量の広さのある世界観が、むんこワールドの特色ですね。


『こうかふこうか』 佐藤両々
 動きのあった人間関係も、これでひと段落のようです。悪い人はいないので、つらい思いはしてほしくなかったから、とりあえずは安心できるかな。
 幸花は潔癖症すぎるけど、財前は、幸花のそんなところに惚れたっぽいので、今は振られても、受け入れるしかなさそうです。
 「彼女は気分を害した」 4コマ目で、ワイングラスを壊している岩井。相変わらずのクラッシャー。


『コーポブランコ』 大富寺航
 うーん、オチが弱い。


『Good Morning ティーチャー』 重野なおき
 沖田先生(柳沢先生)ダイエット成功。でも、重野先生も、元の姿の沖田先生を久しぶりに描くせいか、なんかぎこちない感じなのが、ほほえましいです。


けものとチャット』 みずしな孝之
 8本の作品中、7本の4コマ目が、キャラの横顔のアップ、うち4本が絶叫。これは様式美と言うよりは、ワンパターンと言うべきでしょう。つまらない台詞は、絶叫してもつまらないです。


『つーぴーす』 刈谷
 一瞬、山田まりお先生の新作かと思いました。ちょっと雰囲気が似てますよね。


シュレディンガーの妻は元気か』 中島沙帆子
 「妻もっとがんばります!」 民間療法にも、いろいろあるようですね。青菜の枕は、葉物野菜を頭の下に敷くもので、解熱効果があるとされます。鼻からごま油は、鼻の中に綿棒などでごま油を塗るもので、鼻炎に効果があるとされます。やってみようとは思いませんが。


やまいだれ』 小坂俊史
 「倍は生えてるのに」 何を言われても、あまり動じない患者の男が、最後に叫ぶところで、メリハリを効かせていますね。個人的な思い出ですが、静岡県で過ごした小学校時代、マスコミで話題になる半年ぐらい前に、口裂け女の噂が、西隣の小学校から伝わってきました。季節は冬で、ちょうどマラソン大会の日にあたり、学校中が不穏な空気になったのを覚えています。噂の出所は、関西だったようので、東海道を東に噂が広まっていく途中だったのでしょう。まだ、「わたしきれい?」という台詞や「ポマードポマードポマード」という呪文はなく、単純に斧を持って襲いかかってくるというワイルドな噂でした。
 「永遠の安らぎ」 宗教家の男の顔といい服装といい、いかにも食わせ物という感じがいいです。背景に床の間があるのが、ミスリードになっていますね。連載初期の、閉暗所依存症の1本を思い出しました。
 「一瞬のめぐりあい」 冷静に考えれば、話はできなくても、顔を見るくらいはできそうです。
 「何を参考にしたんだか」 時節に合いながらも、危険なネタ。覚醒剤をこうやって摂取するのは、値段が高いので、少ない薬で吸収効率を増す工夫なんでしょうかね。だったら、一般の医薬品でも、同様に摂取したほうが効率的なものは、あってもおかしくないような気がします。
 「チマチマやってらんねえよ」 なるほど重度の依存症だ。
 「赤き疾風」 小坂4コマで、車の運転シーンは珍しいですね。さすがに構図が上手です。急転直下の4コマ目。実にドラマティックです。
 「ともだちだよ」 ヒカル先生って、ときどき必要以上に口が悪いですよね。それで失敗することが多いような。交渉が仕事なんだから自重しないと。
 「もったいないから」 最近では珍しく役に立った流しのナース。薬は、一度に飲まずに、少しずつ飲めば大丈夫な気もします。健康には悪いでしょうが。
 「あの人もこの人も」 ホラー。そして、この1本を読んでから、タイトルバックの表紙のナースを見ると、こちらもホラー。


『新人4コマサバイバル』
ももくりデスク」 矢豆たん
 最近のエレベータの開ボタンには、閉ボタンよりも、かなり幅広にしてあるものがあって、格段に分かりやすくなっています。
「ラブライフ」 小澤けいこ
 虎とシマウマは、住んでいる大陸が違うと思いますが。


『さかな&ねこ』 森井ケンシロウ
 「仮装大賞」 「電柱でござる」か、なつかしい。昭和のギャグです。


『おかんとみっぴー』 るうの
 読書の秋→食欲の秋→スポーツの秋→食欲の秋→実りの秋という流れが、自然で美しいですね。


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