今月のまんがタイムオリジナル


まんがタイムオリジナル2008年8月号の感想


ラディカル・ホスピタル』 ひらのあゆ
 色の話。タイトルバックは、ゴレンジャーですね。


『ささきまみれ』 小坂俊史
 連載2回目にして、やりたいことが見えてきました。
 今回だけで、笹木さんは、ボーリング場、清掃員、うどん店と、3つのバイトを変わっています。ここから、キャラクターを固定して、設定にこだわらない自由な4コマをやりたい、というのが伝わってきます。なかなか良い試みなのではないでしょうか。
 この試みについて考えてみると、笹木さん再登板の必然性も分かってきます。
 1回の掲載分の中で、職を転々とするには、主人公はフリーター、またはそれに近い存在である必要があります。
 そのような漫画の例としては、いしいひさいち先生の『バイト君』、植田まさし先生の『まさし君』、田中しょう先生の『あさかぜ君』、高原けんじ先生の『天然一族』などがあります。いずれも、『ささきまみれ』に近いスタイルの漫画と言えるでしょう。
 しかしながら、従来のフリーター漫画には、色気が足りないという欠点がありました。(ただし、『天然一族』には、終盤にマヨ子さんというヒロインが登場して、作品を活気付けました。)色気の不足を補うためには、主人公を女性にしてしまうのが、手っ取り早いでしょう。
 女性のフリーターで漫画を描くというときに、新しいキャラクターを作る選択肢もあったと思いますが、女性のフリーターといえば、小坂先生には、笹木さんという汎用性の高い名キャラクターがいます。むしろ、この場合には、笹木さんを使ったほうが、より自然な選択と言えるでしょう。
 以上のように考えていくと、笹木さんの再登板には、必然性があったことが理解できます。
 「あのピュアな目を見たか」 小学生にも同情されてしまう笹木さん。
 「無料に集う者」 秘密結社、まずは、うさんくさいマントを外さないと。『ささきまみれ』では、こういう現実ばなれした設定も使っていくということでしょうか。
 「反映される人生」 1コマ目と3コマ目のコントラストが面白いです。
 「堂々と恥を」 予想外のオチ。笑いました。
 「下半期突入記念」 小坂先生も、カレンダーをめくらないことのある人だからなあ。
 「真夏の夜の悪夢」 2コマ目〜4コマ目までが、真っ暗な珍しい4コマ。
 「女の敵だけど」 1本目とシンクロする内容。


『らいかデイズ』 むんこ
 プールの話。
 「巨乳達」 1〜2コマ目と、3〜4コマ目のシンクロが楽しい1本。
 「大変だったんだぞ」 むんこ先生も産後のダイエットに励まれているのでしょうか。
 「スパルタ小西」 プールのときは、ヘアバンドを取れ。
 「おじいちゃん直伝」 古式泳法ですね。
 「ひみつのデート」 6年生にもなって、水中ジャンケン、微笑ましいです。


『ヤング松島喜久治』 ふじのはるか
 予定調和の話は、気持ち悪いです。


『塀の上のジゴロたち』 本山理咲
 輪廻転生ネタと青春ネタが、うまく融合しています。


『おたママ』 茶崎白湯
 10日前にブロードバンドが開通したので、ニコニコ動画が見られるようになりました。だから、時報ネタも分かります。


『時間がない!!』 王嶋環
 相変わらずのハードワークもの。朝の9時と夜の9時が分からなくなるのは相当です。


『そこぬけRPG』 佐藤両々
 かなさん、小鳥遊さん、藤崎さんの衝撃の過去。
 「ミミック」 QTRのイラストに描かれているのは、パックスパワーグローブかな。


『ミラクル書店』 吉川景都
 文庫フェアとかリアルですね。西田君がもっと活躍してくれるとうれしいなあ。
 人間を東京ドーム換算。東京ドームの容積は、124万立方メートル、人の体積を、約0.05立方メートル/人だとすると、全く隙間無く詰め込むと2480万人詰められます。


『L16』 東屋めめ
 コンビニで買い物って、パンツでしょうか。ブラジャーも必要なような。


『あなたが主役になったとき』 松山花子
 「アイドル席」 最近のアイドルが、オチのポジションと言うのは鋭いかも。


『花咲だより』 高原けんじ
 夏の話。
 「夏」「アイス」「夜の事件」が、ベタだけど面白かったです。


『本日休診』 及川こうじ 桂武英
 のんびりした漫画も悪くありませんが、1作品5〜6ページで勝負する4コマ誌において、18ページは長すぎです。


『うっちゃれ乙女組』 岡田がる
 37歳のおばさんと、10歳の姪っ子が、区別できない絵柄は、どうかと思います。


 いままで、ここに雑誌の画像を貼り付けていましたが、Amazonで、4コマ雑誌の取り扱いが無くなったようで、貼り付けられなくなりました。画像が貼れないのはしょうがないですが、Amazonで4コマ雑誌が買えなくなったのは、業界的に、すごくまずいことではないでしょうか。各社の営業担当は、Amazonでの取り扱い再開に向けて、最大限の努力をしていただきたいと思います。
(追記 楽天での扱いが始まったようです。楽天の画像を貼り付けます。)

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