まんがくらぶ2017年9月号
まんがくらぶ2017年9月号の感想
『父とヒゲゴリラと私』 小池定路
前に進む泳ぎよりも、あまり前に進まない泳ぎのほうが楽。だから立ち泳ぎは楽。
ただし、立ち泳ぎだと頭全体を水上に出すので、必要な浮力が大きくなる。背泳ぎに近いかたちで、顔だけを水面から出せば、そのために必要な浮力は最小限となる。この場合、体が傾くので、若干前に進むようになる。
以上のことから、一番楽な泳ぎ方には合理性がある。
最終ページの柱が鋭いなあ。
『白滝高校きぐるみ部』 橘紫夕
p20の「春と秋も好きだけど!」はメタ発言なのかな?
『田舎で、暇だから、モテたい』 お肉おいしい
どれがタイトルで、どれが作者名かわかりにくいタイトルバック。正直なところ、タイトルが『無人販売』作者名が「りんご300円」でも不思議ではない。
p53の左は『ポプテピピック』ですね。
かなり地味な美術部描写を経て、かなり地味な『恋愛ラボ』へ。
『みのりと100人のお嬢様』 藤沢カミヤ
新キャラが続々と登場で、本当に100人を目指す可能性も。
100人といえば、『せんせいになれません』の6年生児童と教職員で、そのくらいの数になります。単行本には、『せんせいになれません』のように名簿が載るのかな?
『せんせいになれません』 小坂俊史
タイトルバック:水着に白衣の素っ頓狂なキャラクターが、まさか『白衣さんとロボ』以外にも登場するとは。
「不健康の種」 ラジオ体操って、どの程度までライブなんだろう。日付のアナウンスはあった気がするけど、事前の録音でも別に問題はないよね。夏休みに深夜放送にハマると、ラジオ体操の後で就寝する生活になる可能性が。
「生かせるかどうかはともかく」 こういう遊びは、子供だけでやるとグダグダになるし、大人だけだとつまらないし、ある程度の枠組みを作れる大人が、子供たちの遊びの方向性をリードしていくことが大事そうです。これができるということは、小学生に対する教育者の資質のひとつであるのかもしれません。3コマ目の和泉の役割って、けっこう重要です。
「格差社会」 夏におけるアリとキリギリス。ただし、この場合、冬になって死ぬのはアリのほう。白抜けにトーンで眩しさを表現。
「まあ何もしないんですけどね」 「いらっしゃい」の一言が、アイデンティティーを繋ぎ止めたり、わずかな自己肯定感を引き起こしたり、ということは、実際にもありそうな気がします。落ち込んだ時の視野狭窄に、ほんの少しだけど光が差すような。
「みんなライバルさ」 範疇としては「害虫」ですね。
「全米が泣いた!! 桃山」 そして、桃山が2時間空き缶を拾い続けるだけの映画が。『私道の缶を取り』とか。
「はやくにげろ」 こちらは白抜けにトーンで暗さを表現。周囲の描写によって、「格差社会」とは180°印象が異なります。早川さんの不幸は、近くに「米良しわす」という本物がいることですね。