まんがタイムオリジナル2016年9月号
まんがタイムオリジナル2016年9月号の感想
『ラディカル・ホスピタル』 ひらのあゆ
炎天下に2人で3時間も待てるというだけで、すでにしてお熱い。涼を求めるがゆえの、恐ろしいほどに倒錯的な行為。
『放課後すずなり倶楽部!』 みなづき忍
最終回。
自分の生き方に自信を持てない若い読者に、希望を与えるような作品であったと思います。『すずなり倶楽部』だから、最後に鈴が鳴るのですね。
『おかん』 小坂俊史
「スムーズな名称変更」 ファンタジーからリアルへと着地した模様。
「しびれるようなお泊りを」 2コマ目と4コマ目の構図が同じで、表情が対比的。切り返しが連続するカメラワークを、これと組み合わせることで、会話劇にリズムが生じています。
「器より中身」 さらに、ここの4コマ目と、前の4コマ目とが、同じ構図。4コマをまたいだリズム感も生む仕掛け。
「どんだけ浮かれてんだ」 イベントにしおりを用意するのは、サイン会に毎回しおりを描き下ろす小坂先生と共通したところですね。
「ハイスピード家族」 沸点の低い母に対して、余計なエネルギーを浪費しないように、沸点の高い娘が育ったんだろうなあ。サツキも子供な性格だったら、子供3人で構成される家族になるので、毎日が大変になるでしょう。
「腹三分目」 いざとなれば、ラーメン20杯はいける母なので、最大値を基準にすると、一人前では腹一分目にも満たないですね。
「親子ツッコミ」 かわの字。「河」は無理でも、「側」なら5人でいけます。おかんが「貝」の部分。ひとりで7画をとりますが。
「マニア視線」 ここの3コマ目と、次の3コマ目も同じ構図。リズムを生むとともに、二段ベッドには詳しく、恋愛には疎いという、一人の女子高生の悲しい姿が浮き彫りになります。
「なまなましい」 母(父と別居中)の恋バナは、かなり見える地雷。
「いちばん浅いところで」 落語『宿屋の仇討ち』における「巴寝」ですね。
「ごかんべんを」 母を家に招くのは、オバQを家に招くのに近いものがあります。
『歌詠みもみじ』 オオトリキノト
「まんがホーム」の掲載分は読んでいないのですが、五七五って「歌」でいいのかな。
『明るい夫婦計画』 井上トモコ
「埋もれる能力」 個人的に、習い事で一番無理だと思うのが英会話です。日本語でもコミュニケーションがめんどくさい人間には、言語を問わず、目的もないのに会話したいことなんて、そもそも無いです。
『ぎんぶら』 安堂友子
「楽園の流儀」 3コマ目で空を飛んでいるのは、やっぱりヒカリマルガラスなんですかね。