まんがライフSTORIA Vol.15
まんがライフSTORIA Vol.15の感想
『ラーメン大好き小泉さん』 鳴見なる
31杯目 R20
食べてきました。テキーララーメン。
店主が、喜多方ラーメンの名店『七彩』の出身ということもあり、ラーメンのベースはしっかり。喜多方風のハイレベルな平打ち麺に、軽く酔っ払うくらいのテキーラが入った塩スープで、アルコールの度数は4%程度。
上に載っているのは、メキシカンなパプリカ粉とパクチー。パクチーとテキーラは、モヒートにおけるミントとラムのような相性の良さ。テキーラのクセが突出するのを、パクチーのクセでバランスを取っており、結果として、なかなか安定感のあるおいしさになっています。ラーメンを食べているのか、カクテルを飲んでいるのか、よく分からなくなったりもしますが。
なお、私たちの世代、最初に耳にしたテキーラはこれでした。
『パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン』 ハトポポコ
「アルコール」 『ラーメン大好き小泉さん』がこうならなくて、本当に良かった。
『これでおわりです。』 小坂俊史
最後の走者
アンカーだけに伊狩さん。駅伝で負けるのはチームだけれど、負けという現実を直接味わうのはアンカーのみ。ただ、貧乏くじは引くのだけれど、地に足がつくというのか、現実との渡りあい方の経験値は高くなっている感じです。
手の早い監督の早手さん、伊狩さんをえこひいきはしませんが、他の女子部員とは違う付き合い方をしていたことについては、後に明らかに。
クレーム処理は誰だってやりたくない仕事だけど、仕事の最終到達点であるエンドユーザーと、直接的な意思の疎通ができる部署はたぶんそこだけ。そこに立脚できていれば、仕事の方向性は見失いにくいという利点は確かにあります。
副室長になった伊狩さんには、頼れる感じとかわいさがハイレベルで同居しています。『まどいのよそじ』でもそうですが、ほうれい線などに頼らずに、30代、40代女性を年相応に、かつかわいく描けるというのは、小坂先生ならではの技量でしょう。
そして、217ページの全力のろけモードに頬が緩む。最終ページ、さすがに右のコマでは締めない。左のコマでは「伊狩の怒り」が、極めてチャーミング。この二人は、本音をぶつけながらガンガン進んでいくのだろうな、と右のコマ以上に、強く二人の幸せを祈る仕掛けとなっています。