先々月のまんがライフオリジナル

まんがライフオリジナル2011年2月号の感想


『店長の憂鬱』 碓井尻尾
 ひなあられ寿司に続く傑作メニュー、おぼろ太巻登場。具はさくらでんぶのみ!! 寿司の歴史を変えるかも。
 「直通少女」 3コマ目から4コマ目へのスピード感が素晴らしい。


『しょっぴんブギ』 佐藤両々
 「怖い」 いろいろ考えると、やっぱり節分は奇習だわ。


『野村24時』 板倉梓
 借金取り登場。実はいい人そう。
 「花ちゃん法典」 1コマ目から3コマ目で、つぎつぎと借金取りの前に立ちはだかる三姉妹がりりしいです。


『うちの3ねこ』 松本ぷりっつ
 前回はぬるいと言ったけど、今月は3ねこの個性と関係性が確立して、読み応えあり。


『クロジとマーブル』 富永ゆかり
 最終回。最後まで幸せいっぱいの猫漫画でした。ありがとうございました。
 最後まで、みやちゃんは就職できなかったけど、きっと幸せな未来が開けていると予感しています。


『遠野モノがたり』 小坂俊史
 「雪を見て思う」 私の場合、首都圏に住んでいて、雪かきの心配はありませんが、自宅の窓からの景色が一変する夜の雪は嬉しく、それが翌日の朝にきちんと解けているとほっとします。なにしろ通勤があるもので。作者の場合よりも、もっとせせこましい、ロマンの限界と現実の重み。
 「ズルい女」 『遠野モノがたり』は5月号で最終回とのこと。なのかは東京に帰るのか。そして小坂先生の引っ越しはいつ?
 「ビッグニュース」 2010年、遠野のイメージが、柳田国男のイメージから、小坂俊史水木しげるのイメージに転換しました。マスコミ万歳。TVでも、水木しげる先生の番組とか面白かったです。
 「三人の適当な平地人」 2コマ目、口ひげと帽子とパイプの、ハイカラでダンディー柳田国男遠野物語発表の時、柳田国男はまだ30代半ば。面白いことに、『遠野モノがたり』発表時の小坂先生と、ほぼ同じ年齢となります。遠野物語は百周年ですが、柳田国男が生まれてから、およそ百年後に小坂先生が生まれ、柳田国男が遠野を調査していたころから、およそ百年後に小坂先生が遠野に移住し、『遠野物語』が発表されてから、およそ百年後に『遠野モノがたり』単行本が出版されることになったのです。これがすべて偶然なんですから、世の中面白いですね。単行本は2011年5月27日発売。
 「若さゆえ」 車と米で満足する若者。人生シンプルに。欲深いよりはいいのかもしれません。
 「山の神フリーダム」 まんがライフMOMO4月号の『わびれものゴージャス』が富士山探訪だったのは、ここからの連想かな。
 「次のチャンスは」 「座敷をわらして数百年、伝統と信頼の座敷童子です」というコピーが秀逸すぎ。百年後には、このアパートはもうないでしょうから、そのときには、どんな座敷をわらしているのでしょうか。想像が広がります。
 「帰るべき場所へ」 この正月は帰省するなのか。家族サービスはできたのでしょうか。


『12月生まれの少年』 施川ユウキ
 おでんを「奇妙な宇宙生物のよう」と見る、ユニークにして的確な視点は、発想の天才、施川ユウキ先生ならでは。