今月のまんがくらぶ

まんがくらぶ2010年12月号の感想


『父派なわたしじゃいけません』 渡辺圭祐
 キャラのディフォルメが固まってきましたが、小学生、高校生、大人の見分けがつきにくくなっています。


『せんせいになれません』 小坂俊史
 単行本発売記念2本立て、その1。
 「すわっていればいいんだよ」 クラッシャー河田。「すわっていればいいんだよ」とは言うものの、座っていて椅子を壊したのではないですか。
 「IJIWARUNA SENSEI」 タイトルバックと呼応する1本。3コマ目、河田が珍しく「お願いだ」などと言うので怪しいと思っていたら、やはり企みがありました。
 「どうしようこの空気」 小テストとshortestの洒落を捨てネタに使うとは。かしこすぎる男、沼倉の悲劇。最上級を知っている小学生。
 「なにそのどや顔」 最近の小学校では、音楽室に肖像画を飾るということも少なくなっているようです。以前は、文部省規定、標準学校教材規定の中に音楽科・作曲家肖像画集というものがあったそうで、ほとんどの学校に納入されていたようですが、現在では規定がなくなり、肖像画自体の販売もストップしているとのこと。まさにお役所仕事。
 「さあみんなで考えよう」 11個中4個の渋柿をドンピシャで食らう確率は、4×3×2×1÷(11×10×9×8)=0.00303で0.3%ですね。スクラッチ宝くじなら当りそうな確率。
 「どこにも行かないぞ!! 桃山」 桃山は池田先生が大好き。パーを出し続けたら、遠ざかっていってくれそうな気もしますが。
 「秋の日の奇跡」 PMとAMのマジック。秋の夜長だからギリギリ成立する12時間の時間差トリックですね。24時間スーパーというところがミソ。


『喫茶さわぐち24時』 小坂俊史
 単行本発売記念2本立て、その2。時系列で描く喫茶さわぐちの1日。
 「朝は戦いだ」 じゃれあう二人。動きと時間経過のある4コマ目が新鮮。
 「私に教えられること」 調理実習は6年生じゃないですね。大量に仕入れたケーキを売り切ることができるかのほうも心配です。
 「地獄珈琲」 豪快なオチ。沢口、どS。
 「癒しの空間」 保健室なら、お茶もケーキもタダですし。
 「ぬるく狭い門」 久しぶり登場の水木さん。久しぶりのハタチの姉ネタ。
 「営業妨害だ!! 桃山」 珍しい組み合わせ。やはり噛み合わない沢口と桃山。
 「真の開店時間」 やはり学校の予算で酒や肴を仕入れているのか。時系列で並べて、最後にきちんと締めくくりの大オチを持ってくるあたりは、さすがです。


『うちは寿』 小池恵子
 カーテンを巡る微笑ましい争い。


『田中さんちの白米ちゃん』 池尻エリクソン
 食材オーディションというのは良いアイデア。大々的にオーディションをしたけれど、結局、豆腐、しいたけ、つみれ(つくね)とオーソドックスな味噌鍋に。


ゆるめいつ』 saxyun
 高度な夢オチの連続。


森田さんは無口 特別番外編』 佐野妙
 冷凍イカが徳用するめ(失礼)。


『つないでリルハちゃん』 伊藤正臣
 各話の最後が、ストーリー4コマの途中のような切れ方をしていて、単発のオチとしては弱い感じです。


『数学女子』 安田まさえ
 占いが統計学とは思えません。サンプリング調査すら、1回もやっていないでしょうに。