吾輩はシャーロック・ホームズである
柳広司の長編ミステリ。
ホームズとワトソンが実在する世界。そこでは、シャーロック・ホームズ譚も発表されています。そんなロンドンに留学中の夏目漱石は、心を病んで、自分がホームズであると思いこみ、ワトスンのもとに送られます。
軽い読み口の歴史ミステリ。漱石は、すっかり道化役で、ユーモアあふれる作品です。特に、自転車のくだりが面白かったです。
最後に示されるテーマは重く、当時のイギリス人の差別意識、漱石の差別意識、そして現代人の差別意識までも、あぶり出します。
- 作者: 柳広司
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/09/25
- メディア: 文庫
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