小笠原朋子先生の4コマ漫画卒業について
2009年2月19日発売の「まんがくらぶオリジナル」で、小笠原朋子先生の『ゆなさなニッキ』が、最終回となりました。これにより、小笠原朋子先生の4コマ漫画の連載は、なくなってしまいました。
先生ご自身も、2009年2月15日のコミティアのペーパーで、以下のようにおっしゃっています。
注(2月23日追記):この部分に、ペーパーからの引用があったのですが、小笠原先生の2月21日のブログで、ペーパーの無断転載禁止とおっしゃっていられましたので、ペーパーからの引用部分は削除いたします。小笠原先生のメッセージは、こちらにて。
言うまでもなく、小笠原先生といえば、1990年代中葉以降の4コマ誌を支えてきた、重要な4コマ作家のひとりです。小笠原朋子先生、おーはしるい先生、師走冬子先生の3人は、現代の4コマ誌を代表する女性作家トリオであり、3本柱でした。
4コマ誌を代表する作家のひとりが、4コマの筆を置くということは、大きなニュースです。
小笠原先生の4コマ作品の特徴は、ラブコメの要素が強く、ストーリー性が高い4コマであること、短い巻数で完結する作品の多いこと、などでしょうか。
作品のなかでの人間関係が固定しておらず、作品の進行とともに、じわじわと人間関係が動いていくようなストーリー4コマは、誰にも真似できない、小笠原先生の独壇場でした。
しかし、そのような4コマ漫画は、単行本で読む場合には、間違いなく面白いのですが、雑誌で読む場合には、読者人気の瞬発力が、人間関係の固定した他の4コマに、及ばなかったのかもしれません。小笠原先生のペーパーでの発言には、こういった背景があったのかも知れないと思っています。
しかしながら、私は小笠原先生の4コマ作品群を、非常に高く評価しています。『ゆなさなニッキ』の単行本が出ないらしいのは、残念でなりません。そして、小笠原先生の新作4コマ漫画を、いつかまた読みたいと、心の底から思っています。
なお、先生のコメントにもあったとおり、2009年3月17日には、『おいしい日曜日』の単行本が、4月16日には、『ウチへ行こうよ!』の単行本が、竹書房より発売になります。同時購入の200名には、コラボブックのプレゼントもあるようです。ぜひ皆様ご購入下さい。
- 作者: 小笠原朋子
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/03/17
- メディア: コミック
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小笠原先生は、これからも、レポート漫画、ショートストーリー漫画、小説の挿絵などで、ご活躍されていくことと思います。
いつかは、4コマ漫画の世界にも戻ってきていただけることも期待して、これからの活動を応援していきたいと思っています。