まんがライフSTORIA Vol.12

まんがライフSTORIA Vol.12の感想
http://4koma.takeshobo.co.jp/cat01/7010/

ラーメン大好き小泉さん』 鳴見なる

22杯目 背脂
 漫画作品で、自己紹介しながら走られると、「ウホッ!いい女…」とか言い出しそう。ベンチに座っているのは、小泉さんか、それともトラロッコか。
 登場したラーメン店は、ホープ軒(千駄木)、野方ホープ(野方)、平太周 味庵(大崎)、なりたけ(津田沼)、無鉄砲(沼袋)でしょうか。「できコテ」は、「できるだけコッテリ」の意味だそうです。
 背脂ラーメンは、80年代にブームがあって、「深夜、車で環七にラーメンを食べに行く」というのが、バブルな時代のトレンドでした。京都ラーメンとか、博多ラーメンとか、背脂ラーメンとか、こってり系ラーメンが東京に浸透した時代でした。


23杯目 
 神座の池袋店が3年前に閉店していたのを、今知りました。

『青春の光となんか』 平尾アウリ

 フィーエルヤッペンというと、小坂俊史先生『オフィスのざしきわらし』のアレですね。

『パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン』 ハトポポコ

 「衝撃」から「おおらか」への流れが自然。

多摩川たまみの過ごし方』 楽々

 兄は、人づきあいをコントロールできて、100のつきあいを60くらいにすることで、特に友達を作らないでいることができました。しかし、妹は、そのコントロールが苦手で、100でなければ0、0でなければ100とするしかなかったのでしょう。
 兄のアドバイスが早すぎたのかもしれません。人間関係を、わだかまりなく割り切れるようになる年齢には、個人差が大きいですから。

『私に見えない恋心』 仙石寛子

 二人の関係が「幼馴染み」であるとことと、このタイトルが肝要ですね。
 最初、いいかげんにザッと読んだときに、「幼馴染み」を読み落としてしまったのですが、そうなると、味わいがガタ落ちになってしまいます。短編漫画をいいかげんに読むのは、NGだと反省しました。

『これで終わりです』 小坂俊史

最後の大会
 一般に、長編スポーツ漫画では、主人公の周りに、どんどん仲間が集まってくるものです。それに対して、仲間がすべて去って、ひとりでがんばるスポーツ漫画、というのは、短編作品ならではなのかもしれません。
 とは言え、「一人になってもあきらめない高校生」というのも、ひとつの立派な生き方で、凛とした魅力があり、十分に漫画を支えています。
 もちろん、現実的に言ってしまえば、男子卓球部と合併するとか、他高校に出稽古に行くとか、他の対応策はあったのでしょうが。
 「つき合い」は、もちろん伏線なのですが、強引さはMAXレベルです。しかし、「ひとり」「剣道」「春で引退」「目指せ全国」などのキーワードを併用することで、オチの納得度を高める仕掛けとなっています。
 銃剣道フィーエルヤッペンの漫画が同時に掲載される漫画誌は、『まんがライフSTORIA』だけ!
 たぶん、用具が2人分しか無かったのでしょう。マイナーなだけに、買うと高いようですし(ネットで調べたら、安いもので合計15万円程度でした)。
 銃剣って、現代の戦争でも使うのか?と思いましたが、万一白兵戦を行うことになったら、ナイフで戦うよりも、即席の槍で戦うほうが、非熟練者には有利なのでしょう。持ち運ぶ刃物のサイズは、ナイフと同程度ですみますし。