今月のまんがくらぶ
まんがくらぶ2013年1月号の感想
4コマ漫画特集号。いや4コマ漫画専門誌なのですが、自社他社問わず、おすすめ4コマ漫画の特集記事、柱コメントが満載です。
『うちは寿』 小池恵子
小学1年生にクリスマスケーキ選択の重大ミッション。こういう幸せで楽しみな選択で、成功体験を積み上げ、責任感を養うのはいいかもしれません。
しかし、東京にいるとクリスマスケーキの選択の幅は広すぎますね。地方なら候補のお菓子屋さんは数軒でしょうが、東京でその気になってケーキカタログを集めると、数十軒は軽くいくからなあ。
『ひよわーるど』 橘紫夕
ケイさん、それはピッチャーフライではない。
『父とヒゲゴリラと私』 小池定路
42ページは、あずまきよひこリスペクト。右のお布団マンは『あずまんが大王』、左の無敵は『よつばと』を思わせます。
いつの間にか、非モテ兄弟がモテモテに。どうしてこうなった。面白いからいいけど。
『愛のたたき売り物産展』 胡桃ちの
子育て漫画がひと段落したら、自分語り漫画になってきた。うぜえ。
『シネマに恋して』 にしうら染
高校生の段階で、内容はともかく、3時間超の長編映画になるようなボリュームの脚本が書けるのは大したもの。普通の高校生なら途中で断念します。
地球人が宇宙人に捕まるネタが登場。
柱コメント:『ぴっぴら帳』が好きな人に悪い人はいない。
『シークレット5』 真枝アキ
芸能界でのシークレット5の立ち位置が分かった回。CDランキング5位が最高か。
こちらでは宇宙人が地球人に捕まるネタが登場。「捕まえられた宇宙人」は、バラエティ番組でやると結構ウケるかも。
謝罪会見はヒトミにも可能性があるような。
シークレット5忍法「順列組合せ」。(いしいひさいちネタ)
『せんせいになれません』 小坂俊史
「長い月だったか」 間違った豆知識でミスリードするのは小坂先生が時々使う手法。宇津井必殺背面語り。4コマ目の2段落ちの時間差が、コマの間隔で表現されています。
「失墜のとき」 踏み台を外された大人のみじめさを知る社会の授業。
「なんとタチの悪いカゼ」 1コマ目のツッコミが秀逸で、そのまま1コマ漫画になるほど。4コマ目、すでにカゼをうつされている河田。
「あったかさとかっこよさ」 なんでも言うことを聞く素直な6年生。毒にも薬にもなる。小学生女子にチヤホヤされると効果覿面。草壁さんと大塚さん、9巻には見せ場がありそうで良かったね。
「すきま風を許さない」 マッチポンプながら匠の技で帽子を作る生徒と、丸坊主にしても生徒の作った帽子は無駄にしない教師の、美しい師弟愛。
「冬の陽だまり」 『おかん』に続いて小坂漫画の尿ブーム。ドラマチックな4コマ目。沢口が顔なし無言でオチになるのは珍しい。
「ずれた歯車は戻らない」 出席番号がどちら側にずれたのか気になる。仁科と増井だと増井のほうが成績悪そう。
「また来年だ!! 桃山」 桃山消滅。詩情にあふれた不条理漫画。
「温度計にお願い」 自動測定機器の普及により、公式な百葉箱は1993年に廃止されているとのこと。小学校に残る百葉箱も、管理方法が継承されず、学校内廃墟となっていることが多いようです。若い教師が知らないというのはリアリティがあります。普通は、まんがくらぶの新年号にはお正月ネタがもっとあるのですが、今回は、雑誌のうち、この1本だけが年が明けた後のエピソードになっています。
『ラーメン屋のヨメ』 神奈川のりこ
いくつかのプロトタイプを経てめでたく新連載。プロトタイプよりも、夫はワイルドに、妻は小さく。
今は湯切りパフォーマンスの時代じゃないですね。二天でもやってないし。
4コマ漫画の周辺には結構なラーメンマニアが多いですから、ブレーンになるのでは。「悪意1000%」のこむらなるなりさん、野広実由先生のご主人のふじひろさん、佐藤両々先生のご主人のウサギさん。
『黒猫の駅長さん』 山口悠
鉄道のことは詳しくないけど、時刻表の表紙が九州新幹線ということは舞台は九州なのか。
『にいづまごっこ』 おりはらさちこ
五歳児と五歳児がお互いは濃密にコミュニケーションをとらず、叔父というハブを通じてコミュニケーションを行っているのがリアル。