46番目の密室 

 有栖川有栖の長編ミステリー。
 作家有栖と火村英生の最初の事件。1992年の作品。新装の文庫が出ました。
 推理作家と編集者が集まる山荘で起こる密室殺人。どうやって密室を? という謎よりも、なぜ密室が? という謎に重点を置いているところがロジカルです。アクシデントによって失敗した犯罪、という密室殺人の一面を、うまく描いています。
 東海道新幹線に食堂車があったり、長野新幹線が開通していなかったり、というところに時代を感じます。


新装版 46番目の密室 (講談社文庫)

新装版 46番目の密室 (講談社文庫)