竹書房の4コマ誌の読者層について

 よつぎりポテトさんの記事で、まんがくらぶオリジナルの公式の統計情報へのリンクがありました。
 さっそくページを見たところ、竹書房出版の他の4コマ誌についても、読者層の統計情報(広告募集の参考情報として)が載っており、とても興味深く見ました。ページはこちら。
 ただ、そのままでは、各雑誌の特徴がよく分からないので、主要4コマ誌について、読者層の比較グラフを作ってみることにしました。
 対象としたのは、まんがくらぶ(まんくら)、まんがくらぶオリジナル(くらオリ)、まんがライフ(ライフ)、まんがライフオリジナル(ライオリ)、まんがライフMOMO(MOMO)の4コマ誌5誌と、比較対象として、実話誌から、本当にあったゆかいな話(本ゆ)1誌の計6誌です。
 まずは、年齢別読者比率から。下のグラフをご覧下さい。



 全体に、読者の年齢が高めなことに驚かされます。まんくら、くらオリ、ライオリでは、19歳以下の読者がほとんどいません。最も19歳以下の読者が多いのは、なぜかライフですが、それでも10%しかいません。若い新規読者の開拓が必要ですね。どうしたらいいんだろう。
 読者の高齢化傾向をみると、MOMO<ライフ<くらオリ<まんくら<ライオリといったところ。でも、いちばん読者層の若いMOMOでも、最も多い読者層は、26〜30歳です。社会人世代向けの雑誌だったんですね。ライオリはファミリー向けなので、ある程度読者年齢が高くても納得ですが、昔から実験的な作品が多かった、まんくらの読者年齢が高めなのは、割と深刻な問題かもしれません。
 MOMOは20代向け、ライフとくらオリは20代、30代向け、くらぶとライオリは30代、40代向けの雑誌のようです。
 41歳以上の読者については、MOMO(7%以下)とライフ(12%以下)で少なく、ライオリで36%以上と多くなっています。さすがにライオリは、ファミリー向けですね。
 本ゆの読者年齢は、まんくらと近いです。でも、後述しますが、職業、性別の構成は大きく異なります。


 続いて、職業別の読者層のグラフです。



 4コマ誌の読者層では、社会人読者の比率が50%前後となりました。そのなかで、いちばん社会人比率の高い雑誌は、意外なことにMOMOでした。
 主婦読者は、ライフで多いです(35%)。一方で、主婦読者が少ないのは、くらオリ(15%)とライフ(13%)です。また、実話誌の本ゆにおいては、主婦読者が55%と圧倒的になっています。
 学生読者の比率が、比較的高いのは、くらオリとライフ。それでも13%と10%です。一方、まんくらとライオリの学生読者比率は非常に低い(2%と4%)です。読者年齢を考慮すると、学生読者の多くは、大学生のようです。


最後は、男女別読者比率のグラフです。



 まんくらで男女半々、くらオリとライフで男性がわずかに多く、ライオリでは女性がわずかに多いです。特徴的なのはMOMOで読者の7割が男性です。男性向け雑誌だったんですね。でも女性読者も3割いるので無視できません。
 実話誌の本ゆでは、75%が女性で、こちらは女性向け雑誌となっています。


 くらオリが、一時OL向けという看板を掲げていたことがありましたが、今回のグラフを見る限り、女性読者の比率、社会人の比率が、他と比べて特に多いということはありませんでした。


 この調査は、アンケートハガキ等によるものと思われるので、必ずしも実際の読者層の姿を正確に表しているとは限りません。しかし、相対的な評価として、各雑誌の特徴をつかむことは、ある程度できたと思っています。やっぱり若い読者は欲しいですよねえ。
 他社のデータも欲しいなあ。タイム系ときらら系って、どのくらい読者層が違うんだろう?