まんがくらぶ2017年10月号
まんがくらぶ2017年10月号の感想
『春と秋について』 むんこ
最終回。
4コマ漫画で、男性が男性キャラに共感するのは結構難しくて、「自分よりダメなキャラ」に感情移入しがちなのかな、と思いました。スーパーガール主人公には抵抗がなくても、スーパーボーイ主人公には「ケッ」と思いがちな、狭量なところがあるというか。
例えば、『おじさんとポニーテール』も、主人公に無職という設定があるから、魔法の庭の主人でいることが許されている気がしますし。
なんだかんだ言っても、アキトはイケメンで、ハルは天才で、個人的にも、ややキャラと距離を置いて読んでしまったように思います。ただ、感情移入だけが漫画の価値ではないし、そこに縛られるのも良くないなとも感じます。
ストーリー4コマの場合、1回あたりのページ数で、結構作品の印象が変わる面があるのかもしれません。1回4ページだった本作や、1回5ページだった佐藤両々先生の『崖っぷち天使マジカルハンナちゃん』は、同じ作者の他作品と比べて、かなりリズムが違って感じられました。
『せんせいになれません』 小坂俊史
「朝っぱらから何を」 監視役が男性教師でよかった。
「だいすき」 しかし、下級生男子はキラキラした目で見ていたはず。卒業生を送る会で、自発的にいくつもの「うんこ」が作られたら、結構感動的かも。
「掃除当番より先に」 金銭の不当取得を見逃せない教師と、金銭の不当取得を見逃してほしい教師。
「意外と通るのよ」 無能なわけではなく、能力はあるのに、本業はひたすらやる気がないのがタチが悪い。副業の音楽教師や喫茶店店主では、それなりの手腕を発揮していますしね。
「名も知らぬ島の」 高級品の味が識別できるのも、粗悪品の味が識別できるのも、「優れた味覚」としては同じカテゴリーなのか。
「流行に乗れ!桃山」 バスケのドリブルが難しそうな体型だ。何ブームが来たら縮むのだろう。
「乗る資格なし」 「乗る資格はない」という呪いが、自身に返ってきたかたち。人を呪わば穴二つ。
『さかな&ねこ』 森井ケンシロウ
「青い」 人類?
『麻衣の虫ぐらし』 雨がっぱ少女群
表情ひとつで、これだけの不穏さを表現してしまうのだから、やはり天才的だなあ。