ビッグコミックオリジナル2017年5月増刊号

ビッグコミックオリジナル2017年5月増刊号の感想
http://big-3.jp/bigoriginal/zoukan/index.html

『こはぜ町ポトガラヒー』 昌原光一

 時代劇というよりも、落語っぽいリアリティ。

『まどいのよそじ』 小坂俊史

第21回 世代交代
 「無分別市」というのは、大喜利のネタになりそうなネーミング。北海道サーモンズのマスコットキャラも気になります。ストレートに鮭なのか。鮭をくわえた熊なのか。
 でもって、北海道サーモンズが、イクラ丼への伏線になる仕掛け。親へのうっぷんを、子で晴らす。
 過剰な盛り付けのイクラ丼が、あまりおいしそうでないのは、イクラの圧倒的で不気味なほどの存在感を、ここで印象付けるためでしょう。
 P220の大ゴマは、コマが大きいのにスピード感があり、間髪を入れないツッコミと感じられます。これは、1/3の大きさのコマに入る程度の情報量を、拡大コピーしているからでしょう。そのために、狭いコマを読むのと同じ感覚で、右から左へスピーディーに視線が移動していくことになります。また、コマでの情報が、上半分に集中しているため、視線が横方向に直線的に動くことも大きいですね。
 モチベーションを失うきっかけも、得るきっかけも、他人と少しずれていることは、プロスポーツ選手の資質のひとつなのかもしれません。