まんがライフオリジナル2017年1月号
まんがライフオリジナル2017年1月号の感想
『新婚よそじのメシ事情』 小坂俊史
14皿目 レシピ漫画
料理漫画について語る料理漫画というメタ構造。この漫画を読んで、私が同じ料理を作れば、三重の入れ子構造となるわけですが、自分の料理スキルでは無理。
仕事場にも本棚、居間にも本棚。確かに、友人知人の単行本を並べるだけでも、相当な冊数になりますものね。特に重野なおき先生。
妻は「作らないし作らせないからね」と釘をさしていますが、『新婚よそじのメシ事情』も、テコ入れで料理デスマッチに巻き込まれる可能性はゼロではない。アンケートを出さないと。
アングルを比較すると、最終コマのダンナは、妻がいたのと同じ場所で、同じ漫画を読んでいるのですね。
『猫喫茶いぬい』 みずしな孝之
新連載。
新連載の1回目では、普通であれば、舞台を紹介し、主人公の性格を描き、人間関係を提示し、と詰め込むものですが、この作品では、そのあたりを思い切って省略し、極めてシンプルかつミニマルな表現にしています。
主人公が、ほとんど誰ともコミュニケーションをとらない第1回というのは、なかなかのインパクトで、並の作家では怖くてできないこと。さすがキャリアのなせる業だと思います。不射之射の境地というか。
『パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン』 ハトポポコ
ゲスト。
単行本が出ます。口頭で注文されると書店員がまごつくタイトルとして、『パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン』と『ミッソンインパッセボーゥ』は、双璧かもしれません。
『願いましては』 碓井尻尾
「上目づかい」 高校生組は、本当に馬鹿が集まってきたなあ。
「ごほうび」 ゼロに甘えたいけれど、甘えかたがよく分からないシスが、とりあえずねだってみせるという不器用さが愛しい。
「説得力」 七瀬さんは、意外にコミュニケーション力が高い。苦手意識があることと、能力が低いこととは、別のことですしね。関係ないけど、「ですしね」って、「DEATH死ね」っぽいですね。