まんがライフSTORIA Vol.8

まんがライフSTORIA Vol.8の感想

『動物のおしゃべり』 神仙寺瑛

 手をつなぐ。

『晴れのちシンデレラ』 宮成樂

 手をつなぐ。

森田さんは無口』 佐野妙

 手をつなぐ。

多摩川たまみの過ごし方』 楽々

 ラブコメ方向には行かないで、女の子漫画に徹しているからこその深み。

『ひねもすふたり』 かずまこを

 すると、こちらは男の子漫画か。

ラーメン大好き小泉さん』 鳴見なる

 悠ちゃんが「小泉さんダメ!」と言っている背景にも、実はラーメン屋さんがあるのです。『たいめいけん』の向かいには、京都ラーメンの『ますたにラーメン』があって、ラーメンマニアは、ここまでくると、『たいめいけん』の洋食、『たいめいけん』のラーメン、『ますたに』のラーメンという3択を強いられます。
 『たいめいけん』のチャーシューメンがこちら。伝統的な赤いチャーシュー。洋食屋でキッチンが広いため、大きな塊で豚肉を焼くことが出来るのでしょう。ジューシーな仕上がり。素直な麺に素直なスープ。すっきりとしています。


 『たいめいけん』には、チャーシューメンのほかに、煮豚ラーメンもあります。煮豚ラーメンは、豚バラロールを使ったもの。焼き豚と煮豚の両方がある店は、なかなか珍しいです。

『さかな&ねこ −ねこグルメ編−』 森井ケンシロウ

 詳細に紹介された次のコマで、床に散乱しているコロッケ定食が不憫。

『これでおわりです。』 小坂俊史

最後の1本。
 自分しか使わない喫煙室に、柳井さんがいることの意味は分かっているのに、生唾まで飲み込んでいるのに、自分の心にはウソをつけない男。
 193ページの描写に、ダブルミーニングの仕掛けを仕込む。恋に落ちている様子を活写して、読者をどんどん引き付けておきながら、柳井さんへの恋ではなく、実は煙草への恋だったというどんでん返し。
 煙草への恋を貫く不器用さ、ちゃっかり柳井さんとも付き合ってみるしたたかさ、その後ちょっと未練がないでもない情けなさが共存しているところが、いかにも30歳の男子らしい複雑さを示しています。