今月のまんがくらぶ

まんがくらぶ2012年6月号の感想


『ゆあまいん』 むんこ
 若白髪を1本抜いて、舞の無駄毛処理に立ち会ったことにする吉岡が、とにかく男前すぎる。


『父とヒゲゴリラと私』 小池定路
 幼稚園の遠足。西原先生が落ちたので、真島先生が救出に…とか書くと、4コマ業界の漫画みたい。


ゆるめいつ』 saxyun
 大学入試は受けないのに、就職試験に備える浪人生。


『うちは寿!』 小池恵子
 タイトルバック:かめさん、その傘とバッグはメリーポピンズ。
 「天気相手じゃ仕方ない」 土砂降りの擬音が、ドシャドシャドシャ。
 てるてる坊主と千宏の話。すくすく育つ千宏くん。知的探究心と好奇心と優しさが同居して、ころころと表情が変わります。


ひよわーるど』 橘紫夕
 考え事のポーズは、広隆寺弥勒菩薩の半跏のポーズ…の左右逆バージョン。そのままでは、さすがに畏れ多い。内容ろくでもないだけに。


『せんせいになれません』 小坂俊史
 「ロマンと二度寝」 金環食。7時半に河田がすでに登校中というのが、すでに珍しい。数年に一度の奇跡かも。
 「マイナス18点でした。」 担任のパンイチ校庭一周を見るためならば、自分の成績は多少下がっても、戸田に協力するという友情とノリの良さ。しかも、パンイチが不可能となったら、手のひらを返す冷静さ。
 「担任はつらいよ」 シンプルな書き込みが最大限の効果を。喫茶さわぐち、アイスのメニューも始めたんだ。
 「そうそう見せるものではない」 小学校で暗黒舞踏が必修化されなくて、池田にとっては良かったですね。
 「disってゴー」 痛恨の誤植がありますが、HAGE、BOKE、KAGEとウザイ、不在の韻といい、リズムといい、見事なラップ。子供たちの間で大流行しそうです。
 「本音丸見え」 新機軸ワイド4コマ。最近読んだミステリにも、同種のトリックがありました。
 「かけこみ寺」 趣深いタイトル。ドラマの密度が濃い4コマ。授業を放棄して昼寝をする担任。担任不在を幸いと本を読む生徒。苦悩する学級委員長。真面目すぎる委員長が可愛いです。
 「上がりすぎだ!! 桃山」 坂田三吉通天閣打法ならぬ、桃山のスカイツリー投法。それともハイジャンプして投げおろしたんでしょうか。関係ないですが、須藤真澄先生の画法のことを、個人的に「つー・てん描く画法」と呼んでおります。
 「店主に届け」 「上司の仕事」「おごらねーぞ」が伏線に。


『2コマ堂』
 落選。ちなみに自分が応募したネタは、① 何飲んでんだ? ② 漂白剤よ ③ うわぁ 真っ白 というメタなものでした。驚きの白さの和泉。白黒ページじゃないと意味が伝わらないネタ。


『トンコといる毎日』 ゆずきなこ
 ほのぼの。1ページ目、タイトルバック、携帯ストラップ、棚の上と「にゃんはむ」のキャラクターが。作者HP(こちら)をみたところ、このキャラクター、作者ご夫妻の自画像のようですね。


もののけのけもの』 鈴木2号
 先月の記事で、今後どうやって展開していくつもりなのか、いまひとつ見えにくいと書いたのですが、まさかストレートにホモ方面に進むとは!


『腹黒舞子さんとの京生活』 櫁屋涼
 洋服を着るぐらいでこんなに騒がなくても、と思わなくもないですが、今までは着物と自宅が看板だった作品が、これからは着物以外と大学へも舞台を広げるわけですから、節目として、こういうエピソードを入れておくことは、漫画のテクニック上必須なのでしょう。