今月のまんがライフオリジナル

まんがライフオリジナル2010年7月号の感想


おうちがいちばん』 秋月りす
 「相対性夫理論」 3コマ目、すでに元夫というあたりがシビアですね。
 「変身の理由」 タカヒコさんが「森くん」と呼ばれているのが新鮮。
 「スイカおばけ」 トキヒコくんの優れたイマジネーション能力。
 「課長のサガ」 これが『かしましハウス』のみつえだったら、自分で商売にしそうです。


『ちいちゃんのおしながき』 大井昌和
 「アイディア生活」 4コマ漫画だと成立せず、8コマ漫画だと成立するメタ漫画。
 「生」 ただイカをさばくだけ。展開もオチもなく1本。ある意味すごい。


『ふたごもんじゃ』 矢直ちなみ
 桃太郎ごはんって本当にあるんですね。群馬県甘楽町名物。キジ焼きじゃなくて、本当にキジ肉入りとは。詳しくはこちら。
 舞台は群馬県なのかな?


『しょっぴんブギ』 佐藤両々
 「あなたと海へ」 マグカップでかき氷、うまそう。
 「震えるほど」 二人の表情が素敵。定もっちゃんも栗栖ちゃんも可愛いなあ。
 次回は海に行くのかな。


『ベルとふたりで』 伊藤黒介
 「ぶっちゃけ可愛くない」 サマーカットのベルが、植田まさしキャラに見えます。サマーカットで、かりあげクン
 「いつまでも元気でね」 コンニャクに何の必然性もなし。


『よんこまのこ』 重野なおき
 ゲスト。重野先生の描く藤島先生は、顔を逆さにしても、顔に見えます。だるまのような。
 漫画のネタ的には、おしゃべりキャラのるいくんに、ずいぶん助けられていますね。あいちゃんがあまりネタにならないのは、行儀がいいからなのか、女の子ということで遠慮があるからなのか。


『東京眼鏡』 あらい・まりこ
 最終回。東と京子と重なる西田と清子。
 もう少し、タメやハッタリがあったほうが、物語のスケールが大きくなった気がします。面白いんだけれど、素直すぎてふくらみがなく、物足らない印象。なんというか、ちょっともったいない。
 とまれ、次回作に期待します。戻ってきてください。


Y-1グランプリ年間グランプリ発表』 
 『MEDIGIRL』への秋月りす先生の選評で、「テーマなのか、設定なのか、よくわかりません」という言葉が印象に残りました。なるほど、テーマと設定は、似て非なるものです。意識的、戦略的に、使い分ける必要があるわけですね。目から鱗でした。
 『おうちがいちばん』で言えば、タカヒコさんが大学助手というのは設定、つぐみさんが会社員というのはテーマでしょう。他の漫画で例をあげると、『うちの姉様』の姉様が東大生なのは設定、『シュレディンガーの妻は元気か』の修平が理系なのはテーマですね。


『遠野モノがたり』 小坂俊史
 「わきあがるこの気持ち」 東北の遅い春。観光地に住んだことはないですが、その気持ちは分からないでもないです。
 「実はすごいことだったんだ」 東北の山も杉が多いんでしょうか。中野駅前に住んでいたら、確かにポケットティッシュの心配はなかったでしょうね。
 「鏡を汚すお仕事です」 農繁期が始まって、みどりの見習い農家生活もいよいよスタート。田植え前の水田の水鏡に映る山々、期間限定の景色ですね。
 「必然の巡り合い」 人が着ていた服に安心感を得る話。人口3万人の町では、服を買う場所も限られるから、服のバリエーション自体もある程度似通ってくるのでしょうね。
 「巡り合うために」 タイトル、テーマとも、前の1本とセットのエピソード。
 「いてくれてありがとう」 当然のことながら、合宿免許の若い子たちには、ガンガン追い抜かれていくんでしょう。それこそあっという間に。
 「18の春」 汗をかく同級生をみて反省するのは、まさに「マジメ」の証。
 「生と死の草原」 姥捨て山への距離は、たったの10キロ。隔てていたのは、距離ではなかったのでしょう。デンデラ野に交錯する生と死。
 「物の怪仲間として」 朝は寝床でグーグーグー的な。
 「誰よりも下からの景色」 春、緑、田んぼ、自動車学校、今月のテーマをうまくまとめたシメのエピソード。