ドクター&ドーター

 陽気婢のSFコメディー漫画。
 マッドサイエンティストの父を持つ、ボーイッシュな中学生女子の股間からフェレット(小動物型貞操帯)が生えて、というドタバタ。
 思春期のエロティシズム、百合風味とB級SF趣味、ドタバタコメディーとのミックスです。
 陽気婢先生の漫画は、20年前のASOKO KINOKOの時代から読んでいますが、そのころから、思春期の性にまつわる上品なエロティシズムの描写に、非凡な才能を発揮されてきました。
 その後、時代の風潮と表現の規制により、思春期の性を漫画に描くこと自体が困難になってしまったのですが、本作では、中学生に貞操帯という逆転の発想で、規制を逆手にとった、かなり自由な表現をされています。
 初期の代表作、ASOKO KINOKOでは、少年たちの股間に女の子が生えて、ちょっと同性愛っぽい展開になったのですが、本作では、それの裏返しで、少女たちの股間にイタチが生えて、軽い百合展開になります。ある種の原点回帰と言えるのかもしれません。


ドクター&ドーター 1 (サンデーGXコミックス)

ドクター&ドーター 1 (サンデーGXコミックス)


ドクター&ドーター 2 (サンデーGXコミックス)

ドクター&ドーター 2 (サンデーGXコミックス)