今月のまんがくらぶオリジナル


まんがくらぶオリジナル2010年2月号の感想


『オフィスのざしきわらし』 小坂俊史
 新連載。不況な時代に、あえて働かないOL漫画。ササキさんシリーズが、小坂先生流の『バイトくん』であるならば、ワラシは、小坂先生流の『かりあげクン』であるのかもしれません。
 「岩手のちっこい女」 『ひがわり娘』サイン会のペーパーにあった、ササキさんの面接漫画を思い出しました。両隣のふたり、このスペックでも就職できない不景気よ。中途採用というあたりが、世相を反映しています。
 「ネガ座敷わらし」 士崎(しざき)は、「ざしき」のアナグラム、笑子は「わらし」。4コマ目、テンポよく、たたみかける多重オチ。
 「貸し切りにしましょうよ」 300人で祝う新人歓迎会って、考えただけですごそうですね。これも多重オチ。
 「右左どころじゃねえ」 ツッコミキャラ登場。恐るべし、ワラシのサボリのポテンシャル。
 「人件費もかかろうに」 2、3コマ目が、前の1本とシンクロ。前のは冷や汗、こちらは青筋。
 「やっぱり天才だ」 努力型?のサボリ達人と、天才型のサボリ達人が出会った!
 「彼女のコンプレックス」 もうひとりのサボリさんの名前は、なんというのでしょう。
 「茶の道を極める」 斬新なお茶くみ漫画。総務部だけにしては、ずいぶん人数が多いようですが、もろもろの部署がワンフロアなのでしょうか。
 「丸い疾風」 古典的オフィス漫画。でも、どういう原理で動いているんだろう。眼鏡の上司は、総務部長でした。アクティブな部長。
 「結局3位どまりでした」 安山くんは、「あんざん」くんですね。ムダな人材シリーズ。ラスト1本前は、このシリーズになるのかな。
 「想定外の強力さ」 超大手ゼネコンも、このご時世厳しいですからねえ。今後は特に。しかし、社長たちが把握していなかったってことは、履歴書に書いてなかったんですかねえ。書いてなかったんだろうなあ。ゼネコンには、どうやって就職したんだろう。蔵折建設、響きはいいけど、字面はあからさまに不吉ですね。


小坂俊史クロニクル その5』
 『やまいだれ』のギャグ漫画の側面としては、黒見マコシリーズの収穫が大きかったですね。漫画史に残るような、キレのいい黒いネタが最高でした。
 くらオリは、編集後記がないから、M本さんとS口さん以外の編集者が謎のままです。なんというか、男3人の所帯で、若い女性向け4コマ誌を作るというコンセプトに、かなり無理があった気がします。


『いとをかし』 楠見らんま
 伊藤菓子店が舞台だから「いとをかし」なのか。
 うまくまとまっているけれど、駄菓子屋さんという設定は、あまり生かされていない感じですね。お客さんに子供もいないし。


『こうかふこうか』 佐藤両々
 ガールズトーク回。楽しそう。


リコーダーとランドセル』 東屋めめ
 ほとんど子供たちだけの話。きちんとした子供社会。


『がんばれ!メメ子ちゃん』 むんこ
 本当に、がんばれ!メメ子ちゃんと言いたくなるような展開です。


『ベルとふたりで』 伊藤黒介
 男性キャラを年相応に描くのが苦手みたい。線が多い割に、キャラの立ちが悪いような。


『Good Morning ティーチャー』 重野なおき
 「うまいんだこれが」 カレーパンに、マヨネーズとハチミツとオイスターソースって、そんなにまずくなさそうな気もします。カレーは、大概の調味料に勝つからなあ。


『いけどん三世帯』 黒金魚
 この夫婦離婚しないか心配です。自分の親への嫌悪をあからさまに描かれて、旦那は平気なんでしょうか。