今月のまんがくらぶオリジナル


まんがくらぶオリジナル2008年8月号の感想


『がんばれ!メメ子ちゃん』 むんこ
 今回は、つくづく、むんこ先生の凄さを実感させられました。居酒屋のちえこさん、岸田の兄、恭介さん、良いキャラクターです。キャラクターの深め方、作品世界の広げ方が見事です。


リコーダーとランドセル』 東屋めめ
 夏祭りの話。作品の設定が十分に生きる、楽しそうな舞台となりました。
 スーツにネクタイで、夏祭りは、かえって不審人物に見られそうです。でも、その辺が子供らしい発想で、微笑ましいですね。
 タケ兄は、顔出しNGですか。女性遍歴も、職業遍歴も、豊か?になりそうな人ですね。フォーマルウェアは、そのうち、また着る機会があるでしょうから、とっておいたほうがいいです。


『うちの姉様』 野広実由
 東大は地方出身者が多いので、特に駒場時代は、いろんな方言が飛び交っています。
 アスパルテーム・L・フェニルアラニン化合物、ゼロカロリーの人工甘味料ですね。そういえば、コカコーラのZEROとLIGHTの違いが、よくわかりません。(調べてみたら、炭酸の強さとか原液の量とかが違うらしいです。)
 日本でいちばん小さい県は、石川県ではなく、香川県だそうです。編集がちゃんとチェックしないと。


『ヒジキのお仕事』 山野りんりん
 ゲスト。ネコ多頭飼いの漫画家生活。本名「鰐石」さん、ペンネーム「わにしい」さんのようです。結構実話が混じっていそうです。


『こうかふこうか』 佐藤両々
 複雑な人間関係に悩む幸花ちゃん。財前くんが、ちょっとかわいそうです。


『ちいちゃんのおしながき』 大井昌和
 ビール300円、ごはん中80円、おかず日替り400円。安い店だなあ。学生さんが通うのも納得です。でも、ちいちゃんたち親子が、これで生活できているのか心配になってしまいます。


『クロジとマーブル』 富永ゆかり
 バイトでも猫。家でも猫。
 流し焼きそばは、ざるにとって冷やして、冷やし焼きそばにするといいかもしれません。


『Good Morning ティーチャー』 重野なおき
 「まんがライフ」で、番長と栗子の関係に決着がついたと思ったら、「まんがくらぶオリジナル」では、早くも、そばかす王女ブームが終焉ですか。この辺りのいさぎよさが、この作者の強みですね。


 『百花式』 日下さつき
 ゲスト。『ついんえんじぇる』の谷澤みき先生が、改名されての登場です。
 主人公の名前が桃花なのに、タイトルは百花?
 目次も桃花式となっているので、これは誤植ですね。


 『やまいだれ』 小坂俊史
 「伝説のオタクたち」「レベル24で散る」 時節柄、どうしても秋葉原の通り魔事件を連想させてしまいますが、原稿の提出は、事件の前だったとのこと。漫画としての出来は、申し分ないので、これを掲載した竹書房の見識には敬意を表します。
 誤解を招く言い方かも知れませんが、人は「人の死」さえも笑い事にできます。ここで描かれていることが、それです。そのことは、人の強さ、しなやかさだと思っています。この漫画は、事件の被害者のかたがた、関係者のかたがたへの冒涜には、なっていないと思います。
 「朝から五合めし」 めしが美味そうです。95%ジュースの、残りの5%が気になります。
 「人体実験でよかったのに」 カゼ薬の副作用としては、凄すぎです。人知を超えた副作用。
 「命をつなぐその一通」 これも命に関わる一本。
 「その名も虎太郎」 タイトルがいいですね。小学生のモノローグで描かれる、ちょっと変わった作品。
 「敵ながらあっぱれ」 通風じゃなくて痛風ですね。粗食と適度な運動、これが難しいんですよね。
 「人として恥ずかしい」 これもタイトルがいいですね。3コマ目までからは予測のつかないブラックなオチ。


『S・Aで会いましょう』 胡桃ちの
 設定がいまひとつつかめていないんですが、雪女の正体は、等身を上げたののちゃんなのかな。キャラの等身が変わる意味合いが、よくわからないんですよね。


ねこまんが』 こいずみまり
 タイトルバックの爪の描きかたが気持ち悪いです。ちょっとグロテスクなデフォルメ。


『ほんわかぱっぱ』 古川紀子
 タイトルバックがいいですね。
 「こてん」 「古典」的ギャグと、擬音の「コテン」をかけています。
 「ずっとずっと」 暖かい気持ちになれます。


けものとチャット』 みずしな孝之
 「レーザーレーサー」と「ねーずーみーさー」では、何もかかってないような。


『ママさん』 山田まりお
 まさかの、次回へ続く。


『らいよん』 いでえいじ
 久しぶりのゲスト。ご本人のブログによると、ギャグが描けなくなって、専業4コマ作家の道を断念したようですが、失うには惜しい才能です。時々でもいいから、戻ってきてください。
 ニコニコほっこり4コマ。一見すると、誰でも描けそうなシンプルな漫画ですが、こういう漫画のほうが、実は難易度は高いもの。この空気感はさすがです。テクニックを持っている作家だから描ける作品だと思います。
 「でも幸せ」が、いで先生の現在の心境だったとしたら、うれしいなあ。


シュレディンガーの妻は元気か』 中島沙穂子
 修平さんの着ているTシャツは、「Parus ater」野鳥のヒガラが描かれています。昆虫好き、鳥好きで、あまり人間は好きじゃないみたい(ちかちゃんを除く)。
 イトコって、疎遠になると本当に疎遠になりますよね。


『世話焼き娘の083』 ぼに〜M
 「世話焼き娘は赤道直下」 3コマ目が、4コマ漫画では珍しいアングル。先生からの視点を反映した広角ショットとなっています。この作家さんは、4コマ漫画のフォーマットにあまり慣れていない分、時折、他ではあまり見かけない表現手法をとるので、新鮮です。


『メメ子が動くまで』 むんこ
 むんこ先生と森井ケンシロウ先生の漫画談義が興味深かったです。やっぱり桜玉吉先生とか、西原理恵子先生とかが、好きなんだ。
 森井先生のフラッシュアニメを見ましたが、メメ子とはずいぶん作風が違います。どんな作品になるのか、楽しみにしています。


月刊 まんがくらぶオリジナル 2008年 08月号 [雑誌]

月刊 まんがくらぶオリジナル 2008年 08月号 [雑誌]