まんがライフオリジナル2014年4月号
まんがライフオリジナル2014年4月号の感想
『野村24時』 板倉梓
「マーライオン」 マカオに行くのに、間違えてシンガポールのガイドブックを買っちゃったというオチか。マカオとシンガポールの位置関係が頭に入っていないので、一瞬混乱しました。
「パンダ・インパクト」 4コマ目のパンダは作者の愛。
「顔面で」 4コマ目のパンダは作者の照れ。
『よっけ家族』 宇仁田ゆみ
奥さん懐妊の報に引っくり返る駿太郎がキュート。
『美術館のなかのひとたち』 黒田いずま
実際に美術館で虫害が発生すると大変みたいですね。完全な駆除をしないと、作品が借りられないし、作品を傷める殺虫剤は使えないし。
『はるまち・ダンス』 佐藤両々
第1回と第14回で登場した娘ですね(単行本を買った)。
『星降り村事件ファイル』 碓井尻尾
姉も自爆型。
『月刊すてきな終活』 小坂俊史
case:10 徳川(77)の場合
「最後の仕上げ」 徳川だけに埋蔵金。
「抜け殻なんでね」 ヘソクリには執着するけれども、人生の終わりとともに研究生活も終わることには、さほどの執着はない様子。十分に満足できる研究生活を送ってきたからこその余裕でしょう。
「敵は己にあり」 欲望が強くないから、ヘソクリができたのかも。ステーキハウス、ピンサロ、たいやきという看板の雄弁さ。食欲(大)→性欲→食欲(小)。すこぶる健康で、なおかつもうすぐ死ぬというシチュエーションはなかなかなく、瀕死の状態でも人生を楽しめる人は少数でしょう。うん、例外の女が一名いますが。
「金ならあるぞ!」 投資コンサルタントはいるけど、浪費コンサルタントはなかなかいない。
「教え子に手をかまれる」 ツカイミチアキにツカイミチを聞く。競馬で40万スルよりも、トランプ賭博で40万スルほうがスリリングでしょう。とはいえ、金を儲ける気がない人には、ギャンブル自体は楽しくないかもなあ。シチュエーションとしては楽しめても。詐欺にしろ、ギャンブルにしろ、なんとしても儲けたいという執念が、深みにはまらせるわけですから。
「あとかたもなく消え行く」 「ドーンとしたもの」が「花火」に短絡する思考回路はショート寸前。
「成金ごっこ」 元ネタもシチュエーションは靴さがし。「暗くてお靴が分らないわ」「どうだ明くなったろう」
「まだ未知の世界」 タイトルの「未知の世界」が、イタコの口寄せのことではなく、飛行機のファーストクラスのことであるらしいのが、この作者らしい変化球。
「金ならあります!」 人が金を失うきっかけは、多くの場合、儲け話か、家族の供養など、幸福につながると錯覚する話ですからね。登場人物は乱心していますが、作者は冷静そのもの。
「退路を断ちまくる」 死ぬまでにステーキや焼き肉を食い尽くす幸せは、本当にレアケース。ステーキだけに。しかし、殺しても死ななそうなほどに健康にみえるこの女、どんな病名で、死ぬと言われているんだろう。
「やさしいひと」 1コマ目で、きちんとファーストクラスに乗っている。こういう律儀な性格だから、暴走もしたのでしょう。