まんがライフオリジナル2014年4月号

まんがライフオリジナル2014年4月号の感想
http://4koma.takeshobo.co.jp/cat04/5686/

おうちがいちばん』 秋月りす

 新入生と新入社員の季節。淘汰の波の中、春野さんは、『OL進化論』のりんごちゃんのように、何か月かは粘れるか。

『野村24時』 板倉梓

 「マーライオン」 マカオに行くのに、間違えてシンガポールのガイドブックを買っちゃったというオチか。マカオシンガポールの位置関係が頭に入っていないので、一瞬混乱しました。
 「パンダ・インパクト」 4コマ目のパンダは作者の愛。
 「顔面で」 4コマ目のパンダは作者の照れ。

『よっけ家族』 宇仁田ゆみ

 奥さん懐妊の報に引っくり返る駿太郎がキュート。

エデンの東北』 深谷かほる

 理解してくれる男友達がいる織田君は幸せ。

『美術館のなかのひとたち』 黒田いずま

 実際に美術館で虫害が発生すると大変みたいですね。完全な駆除をしないと、作品が借りられないし、作品を傷める殺虫剤は使えないし。

『はるまち・ダンス』 佐藤両々

 第1回と第14回で登場した娘ですね(単行本を買った)。

『星降り村事件ファイル』 碓井尻尾

 姉も自爆型。

『月刊すてきな終活』 小坂俊史

case:10 徳川(77)の場合
 「最後の仕上げ」 徳川だけに埋蔵金
 「抜け殻なんでね」 ヘソクリには執着するけれども、人生の終わりとともに研究生活も終わることには、さほどの執着はない様子。十分に満足できる研究生活を送ってきたからこその余裕でしょう。
 「敵は己にあり」 欲望が強くないから、ヘソクリができたのかも。ステーキハウス、ピンサロ、たいやきという看板の雄弁さ。食欲(大)→性欲→食欲(小)。すこぶる健康で、なおかつもうすぐ死ぬというシチュエーションはなかなかなく、瀕死の状態でも人生を楽しめる人は少数でしょう。うん、例外の女が一名いますが。
 「金ならあるぞ!」 投資コンサルタントはいるけど、浪費コンサルタントはなかなかいない。
 「教え子に手をかまれる」 ツカイミチアキにツカイミチを聞く。競馬で40万スルよりも、トランプ賭博で40万スルほうがスリリングでしょう。とはいえ、金を儲ける気がない人には、ギャンブル自体は楽しくないかもなあ。シチュエーションとしては楽しめても。詐欺にしろ、ギャンブルにしろ、なんとしても儲けたいという執念が、深みにはまらせるわけですから。
 「あとかたもなく消え行く」 「ドーンとしたもの」が「花火」に短絡する思考回路はショート寸前。
 「成金ごっこ」 元ネタもシチュエーションは靴さがし。「暗くてお靴が分らないわ」「どうだ明くなったろう」
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9d/Narikin_Eiga_Jidai.jpg/441px-Narikin_Eiga_Jidai.jpg
 「まだ未知の世界」 タイトルの「未知の世界」が、イタコの口寄せのことではなく、飛行機のファーストクラスのことであるらしいのが、この作者らしい変化球。
 「金ならあります!」 人が金を失うきっかけは、多くの場合、儲け話か、家族の供養など、幸福につながると錯覚する話ですからね。登場人物は乱心していますが、作者は冷静そのもの。
 「退路を断ちまくる」 死ぬまでにステーキや焼き肉を食い尽くす幸せは、本当にレアケース。ステーキだけに。しかし、殺しても死ななそうなほどに健康にみえるこの女、どんな病名で、死ぬと言われているんだろう。
 「やさしいひと」 1コマ目で、きちんとファーストクラスに乗っている。こういう律儀な性格だから、暴走もしたのでしょう。

『よんこまのこ』 重野なおき

 「1分でできそう」 自分のことを思い返してみても、小学1年生の工作というのは、こんなもの。発想をきちんと作品にまとめたるい君は利発。
 「大逆転」 オセロは、必ず石を取らなければならない縛りがあるから、少ないほうを勝ちにしても、高いゲーム性がありそうです。
 「バレバレ」 るい君が「オレ」とか言うようになって感慨深い。親譲りのなかなかのアイデアマン。