まんがくらぶ2014年3月号
まんがくらぶ2014年3月号の感想
『父とヒゲゴリラと私』 小池定路
西原先生の笑顔のまぶしさ。
『トラロッコ』 えのきづ
ゲーム機漫画なのに、ゲーム画面にはあまりこだわりが無い感じなのが不思議。
『せんせいになれません』 小坂俊史
「ぜんぶ雪のせいだ」 杖を突いてでも出勤する河田は、意外な姿。まあ筋肉痛で仕事は休めませんが。
「人はすべて等しく」 生徒を全員立たせて授業をするよりマシか。
「偶然ってこわいね」 デリカシーのカタマリに、デリカシーのない仕打ち。人に干渉されずにベッドにインするという目的が同じなので、デザインが似るのには、悪意以外の必然も。
「墓穴を掘る」 古墳時代の天皇家を「わがまま豪族」とdisる。でも、巨大な古墳を作っていた時代の天皇家と、26代継体天皇以降の天皇家では、血筋が断絶している可能性が高いので問題はないでしょう、とか書くと、ますます天皇家を敵に回す。
「監視社会」 シビアな家庭科教師以上にシビアな、女子小学生の閉鎖コミュニティ。小学生時代、傍から見ていても、あれは辛そうだった。ちなみに「よっちゃん」と呼ばれているのは、ツインテールの丸木佳子さんです。
「最高47点でした」 大学に入ると、過去問の入手とか、ノートの入手とか、学力以上にコミュニケーション力が試されるようになりますから、小学生のうちから、勉強以外の手段も必要なことを学んでおくのは無駄ではないでしょう。
「日本人でよかった」 文部科学省の学習指導要領にカラオケが載れば、税金で買えるようになります。4コマ目の上のほう、音楽教師を(多分)悲しげな眼で見ている作曲家の肖像画群も、学習指導要領に載るというルートで、全国にばらまかれました。
「観光気分だ!桃山」 等身大パネルと本人を的確に描き分けるというのは、割と画力がいる感じ。
「全治きっかり5日」 2コマ目の河田の顔も悪いが、4コマ目の和泉、沢口の顔も悪い。保険医自ら怪我を偽装するという教育に悪い姿。
『黒猫の駅長さん』 山口悠
立ち入った家庭の事情を、よそに住んでる一介の化け猫という、徹底した他者の視点で描いていく試み。
『シークレット5』 真枝アキ
最終回。大河ストーリー漫画の最終回のような大仕掛け。まさか芸能人でいちばん大成するのがシローくんだとは思わなかったよ。一旦は幻のごとく消えたNo.5の、新たな旅立ちで幕が下りる。
楽しい作品でした。最終回に気概も感じました。こういう力のこもった最終回は久々に読んだ気がいたします。コミックス2巻も楽しみにしております。次回作でお会いしましょう。