モップの精と二匹のアルマジロ



 近藤史恵の長編ミステリー。キリコちゃんシリーズ。
 秘密をかかえたまま記憶喪失になった夫と、それに悩む妻の話。アルマジロの様な人間が、それでも生きていくために、必要ななにかを示唆するような物語。
 謎はあるものの謎解きミステリーの要素は薄く、ゆるやかに人間のありかたを描き出していくような作品です。
 キリコちゃんシリーズ未読の方は、1作目『天使はモップを持って』から読むことをおすすめします。その後『モップの精は深夜に現れる』『モップの魔女は呪文を知ってる』と続きます。非常に魅力的なヒロインです。大介くんも誠実だし。

天使はモップを持って (文春文庫)

天使はモップを持って (文春文庫)


モップの精は深夜に現れる (文春文庫)

モップの精は深夜に現れる (文春文庫)