2009-09-09 プリズム 読書 貫井徳郎の長編ミステリー。 女性教師殺人事件を、素人探偵の探偵役がリレーしていくという趣向で描きます。一人の人間、一つの事件に、多角的な光が当てられるという意味で、確かにプリズムのイメージです。ちょっと『愚行録』に近い味もありますね。 最後の着地点は、『慟哭』を書いた、この作者ならでは、と思わされます。本格推理小説に近すぎる作家も、遠すぎる作家も、この着地点は描けないでしょう。なかなかの問題作です。 プリズム (創元推理文庫)作者: 貫井徳郎出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2003/01/24メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (92件) を見る