今月のまんがくらぶ
まんがくらぶ2008年12月号の感想
表紙：有馬母は胸の谷間を、草津母は絶対領域を披露。どれだけお色気担当やねん、という話です。
『天使の事情』 神仙寺瑛
有馬太一君発熱。
「朝からヒートやで」 この後の展開の伏線になっています。
「今日子様ご立腹」 BL風味のネタがありつつも、それ以上発展しようがない、という健全性が、神仙寺漫画の特徴でしょうか。
「重傷だぁ！」 重症のほうが適切かな。2〜3コマ目に、草津君の友情を感じます。そして、すかさず先生を呼びに行く、利発な湯布院君。
『うちは寿』 小池恵子
博多にわか、お祭りの名前だと勘違いしていました。少人数でやる、漫才のような伝統芸なんですね。
『ひよわーるど』 橘紫夕
ドッジが得意なもーりさん。大リーグボール3号の原理で、球をよけ続けます。大リーグボール3号の原理だと、体への負担が心配です。ただし、よけ続けているだけでは、負けないけれども、勝てもしないような気がします。
カラムーニョ、予想を裏切るオチ。
ケンカと仲直り。ひょいこら。めんどくせぇ。じつにもーりさんらしく、微笑ましいです。体力はないけれど、台詞には力と魅力がありますね。
『桜色デイズ』
新連載。『サクラ町さいず』と『らいか・デイズ』を合わせたような題。正直印象は薄い題名です。どうやって独自性を出していくのかが、今後の課題でしょう。
外国語が飛び交う1本目には独自性が感じられましたが、その他の作品は、良くも悪くも無難な出来です。
『ゆるめいつ』 saxyun
部屋の片付けの話。
最後のオチは、まるでホラーです。行き過ぎたゆるさと諦念は、寒々とした虚無へと行き着きます。問題作。
『せんせいになれません』 小坂俊史
「見切り品につき」 見切り品をクール宅急便で宅配する、という発想が斬新です。
「駄作ですから」 台詞がない１コマ目。小坂漫画では比較的珍しい表現です。なぜか、いしいひさいち先生の作品を連想しました。音楽教育にポリシーを発揮する和泉先生。主張する和泉先生は、比較的めずらしいと思います。そして、河田先生は、あいかわらず算数の授業が苦手のようです。
「伝説になりすぎた男」 キレのあるオチ。こうきたか。哀愁のあるネタ。校内に不審者が潜んでいるようなものですからね。人知れず24時間、校舎で暮らしている男がいる、それだけで、学校伝説になる資格は十分です。
「健康そっちのけ」 「いずみちゃん」読みたい。4コマ in 4コマ。
「超複合型」 河田の悪だくみ、空振りに。3コマ目に情緒があります。
「かなりの上級者だぞ」 おお、ミニサイダース−1。学校の床に座って新聞を読んでいる時点で、目的は知れたものですが。
「また最安値更新」 池田の人間としての尊厳はどこに？タイムリーな円高株安ネタ。
「勘でいけ!! 桃山」 またもや人間離れをしていく桃山。
「あの頃を知らない子」 熱湯コマーシャルに、静かに興奮する溝口君に萌えました。林さんと宇津井さんもかわいいです。「あと10年早く」…えーと、パラレルワールドの君達は10年前から6年生だったよ？
『コンビニ番長』 ふくた伊佐央
「おつかい兄弟」 親孝行はいいけれど、ジャンパープレゼントに送るだけ缶コーヒーを飲むのなら、そのお金で安いジャンパーくらいなら買えそうです。
『エデンの東北』 深谷かほる
かっぱえびせんを買えるお金があるなら、クリスマスに「ごはんですよ」くらい買ってあげようよ。
「ふくろう」「ねずみ」 食うものと食われるもの、シビアです。ほのぼのしていながら、動物4コマの急所を突いた作品ですね。
『有閑みわさん』 たかの宗美
『派遣戦士山田のり子』とのコラボ。竹書房の雑誌に、双葉社の広告が載っているのは、新鮮です。
『ノンストップおヨメ道』 柘植文
「ゲフーおなかいっぱい」 フナバさん、カエルは食べてないですよね。
ハーブの寄せ植え。多趣味な先生、うらやましいです。
『ネコナデ』 KUJIRA
映画化、ドラマ化にあわせて、漫画単行本も出そう、という企画自体がくだらないです｡漫画のシナリオも、なっていませんでした。正直、KUJIRA先生の漫画構成力も、プロのレベルには、ありませんでした。はっきり言って、商業誌に掲載するレベルの漫画には、なっていなかったです。
『ヘルパーライフ』 魔神ぐり子
新連載。今後、介護ヘルパー漫画は、増えていくかもしれませんね。
ずっと、この家庭のことだけを、描いていくんでしょうか。訪問先は他にもあるようですが。奥さんが出産したら、どうなるんだろう。それとも、『えきすとら以蔵』のように、永遠に出産しないのでしょうか。
『ホテルポパン』 有馬しのぶ
連載打ち切り。打ち切り未完であるにしても、もう少し、話のまとめようがあった気がします。
