ビッグコミックオリジナル2014年3月増刊号

ビッグコミックオリジナル2014年3月号の感想
http://big-3.jp/bigoriginal/zoukan/


『みやこむーむー』 イシデ電
 取り返しのつかないことって、人生についてまわるよね。そこに悪意はないのにね。


『まどいのよそじ 〜惑いの四十路〜』 小坂俊史
第2回 あだ名
 1コマ目の乾杯のシーン。飲み物だけの場面で、主人公が手にしているのが、すでにモスコミュールという高度な伏線。
 2ページ目と4ページ目で、冒頭3コマが、同じサイズで若干アップになっていることが生むリズム感。
 上京して根無し草になった身から見ると、小学校からの地域コミュニティに属し続ける人生には憧れも感じますが、当人たちには、だからこその不満もあるのでしょう。人生は一度きりなので、パラレルな「こうではない人生」についての憧憬は、どんな人生を送っていても、ついてくるもの。それこそが、人生を動かすエネルギーのひとつでもあるわけですし。
 小学生時代の失敗の「やっちまった感」と、同窓会での失敗の「やっちまった感」とのリンク。そのリンクが、牛乳→モスコミュールという飲み物のリンクを産みました。子供の飲み物から、大人の飲み物へ。